- 2021.09.11
- 出店戦略,
続「高速出店」とは?②|好ましい・好ましくない展開パターンを分けるもの
全国的に普及している、店舗数の多いチェーン店舗は「高速出店」する時期を経ている場合がかなり多いように思われます。様々な事例を研究すると、成長の初期段階で出店を高速化するのは得策ではないのではないか?という仮説が立てられます。すなわち、高速出店には好ましいものと、好ましくないものがあると考えることができます。
全国的に普及している、店舗数の多いチェーン店舗は「高速出店」する時期を経ている場合がかなり多いように思われます。様々な事例を研究すると、成長の初期段階で出店を高速化するのは得策ではないのではないか?という仮説が立てられます。すなわち、高速出店には好ましいものと、好ましくないものがあると考えることができます。
出店計画の際には、出店数を年度別にどう配分するかを決める必要があります。出店の“速度”に関連します。出店の速度は急に上がって「高速出店」になることもあれば、急に下がることもあり、長年にわたり一定であることは稀です。出店速度はどのように考えればよいのでしょうか?
店舗開発では“出回る”前の情報を獲得するために「能動的」な情報収集活動が求められますが、ベテランの方は更に進んで「積極的・攻撃的」な「攻めの店舗開発」をしています。空き物件になりそうもない営業中の店舗で自社が出店したいところに狙いを定め、そこを自社の店舗に入れ替えるには?と考えるのです。しかし試す場合は注意が必要です。
令和2年国勢調査の人口データ速報に基づき、人口上位8都道府県(東京都・神奈川県・大阪府・愛知県・埼玉県・兵庫県・北海道)市区レベルデータを、店舗開発実務の観点から4グループに分類した結果を動画で解説しました。国勢調査データを、チェーン店エリア戦略作成に使うための具体的な分析方法についてもお話しています。
市場が縮小する中での出店や小商圏対応を考える上で非常に重要な問題です。必要な商圏人口とは立地だけで決まるものではなく、店舗が提供するもの、営業力、企業全体の力も含めて考えるべき“全社的な問題”。店舗開発にとっては少ないほうがありがたい。売上に責任を負う立場の人は多めに考える。両者の溝を埋めるためにどう決めていくべきか?
出店における「良い場所・良い立地とは?」を定義することは簡単なようで、実は即答が難しい問題です。はっきりしていることは、“売れる(売れ続ける)立地”は良い立地である、ということですが、それは誰が決めるのでしょうか?とかく量的な観点で考えがちですが、それだけで十分なのでしょうか?
回転寿司最大手スシローがテイクアウト(持ち帰り)専門の新業態店舗「スシロー To Go」の出店を強化しています。なぜTo Go店の出店が葛飾区、江東区なのか?、一号店がなぜ芦屋だったのか?を考えてみました。新業態店舗が売れる立地の条件は大きく2つあります。出店する理由、成り立つ条件、出店の注意点を解説します。
北海道から九州まで店舗があるのが良しとされない場合もあるのです。ジョイフルの北海道撤退は、企業全体の効率性を考え、本拠地から最も離れた孤立した1店舗を早い段階で潔く閉店した“積極的な閉店”であり、地震やコロナはその後押しをしたに過ぎないと考えることもできます。
新規出店だけを考えていればよい企業は相対的に数が少ないのが実情です。多くは業績不振な店を含む既存店舗があります。そこで、そろそろ“閉店の方法”についてもお話ししたいと思います。どう開けるべきかがあるなら、どう閉めるべきかもあるという主旨です。
売れる店舗も売れない店舗もあり、売れない場合“潔い閉店”も視野に入れる必要があります。売れない店舗の存在は従業員の士気を低下させるだけでなく成長機会をも奪います。成長の初期段階では傷の浅いうちにその出店を“無かったことにする”英断をし、教訓を次の店舗展開に活かすことを検討すべきです。
東洋経済『都市データパック』をご存知ですか?全国814市区の最新情報が詳細データつきで掲載されています。私の愛読書の一つで、店舗開発の仕事をする上で必要な知識をアップデートするトレーニングのために読んでいる本です。最近得た内容をクイズ形式で共有させていただきます。
小学生の子どもに教えるため理科の勉強をしています。空気の対流や血液の循環といった同じ動きを繰り返す現象の仕組みは出店でもあるように思います。
2017年最も総店舗数が増えたブランドトップ3は1位いきなりステーキ2位サイゼリヤ3位鎌倉パスタ。増加率トップ3は1位スエヒロ館100%増2位伝説のステーキ屋3位chawan。減った屋号トップ3は1位ケネディ2位ステーキハウスけん3位グラッチェガーデンズ。減少率トップ3は1位ケネディ2位フレンドリー3位壁の穴。
流れのある海上を進んで最終目的地に行くには、途中にいくつかの目標を定め、そうと決めたらそれに向かって“スピードを上げる”必要があります。多店舗化と共通する点があります。全国に数百店の規模で展開している企業は出店ペースを加速させる時期を幾度か経ているように思います。
前回の続きです。小型船舶操縦士1級免許をとって100海里まで目指して出発したとして、100海里までたどり着けるでしょうか? 100海里とは185.2km沖合ですが、恐らくたどり着か […]
前回の続きで、休日ということで余談を少々。 私がお世話になった教習所株式会社エム・エル・エーさんのホームページによると、1級と2級では操縦可能なボートの大きさとどこまで行けるかに関 […]
多店舗展開は実際は“海上の発想”で進んでいるのですが、関わっている人々は“陸上の発想”が多いように思います。実際は社外の環境が水面のように動いているため、会社はとどまっているとは限らず、実は思いもよらない方向に進んでいるのです。
小型船舶操縦士1級ライセンスを取得した際、船の操縦と多店舗展開は共通点があると思いました。車の運転を陸上の発想、船の運転を海上の発想と名付けると、多店舗展開は、現実は海上の発想で進んでいるのに、関わっている人々は陸上の発想であるように思えてなりません。
前回に続き、“歴史に学ぶ”シリーズです。『新太閤記』主役の豊臣秀吉を含む戦国武将をチェーン企業の本部、城を店舗に例えて、起こる出来事を多店舗化の過程にダブらせて読むと、ただの小説で […]
先日、某大型アウトレットモールに行きましたが、昨今では通常のショッピングセンターでもセールが行われていることがあり、本来のアウトレットの機能を果たしているテナントであってもあまり“ […]
国内市場での店舗展開にあたり、最初に決めるべきことは何か?それは、「出店を完了した段階でストア・ブランドにどのような意味合いを持たせたいか」です。それにより、出店の考え方は大きく変 […]
東京の私鉄T社の主力T線のNMG駅周辺にまつわるお話です。 今から15年ほど前の西暦2000年当時は、今のような高層ビルはほとんどなく、高架を走っているT線の電車がどのくらいの大き […]
昨日、新規出店をどのように進めるかを考える際には、大きく分けて2つの考え方があるというお話をしました。一つは、自社が未出店のエリア、市場ポテンシャルがまだ残っているエリアを狙って出 […]
日本の総人口は1億2千万台ですが、この数字は減少傾向にあります。 2006年だったと思いますが、日本の人口が減少に転じたという新聞記事を朝読んで大きなショックを受けました。“これま […]
前回の続きです。『鳥貴族』の2021年までの出店計画が達成された場合の、首都圏の消費者の目から見た日常生活への定着度をイメージしてみたいと思います。 1都3県に396店舗を展開する […]
1月14日(土)の日本経済新聞に『鳥貴族』【証券コード:3193】の出店計画に関する記事がありました。 2021年までに店舗数を倍増の1060にするというもので、(市場規模の大きい […]
前回の続きです。ある企業の試みが上手くいっているという類の“前向き”なニュースを見る際に必要なのは、ある企業が上手くいっているのは、あくまでもその瞬間の出来事であって、それは企業努 […]
今年の当ブログを、このテーマで締めくくりたいと思います。 これまで当ブログでは、新規出店や多店舗展開に関する成功事例ではなく、“宜しくないと見える事例”に着目し、それを定点観測を続 […]
最近、『Food Markets』という英語の本に掲載された私の持論について、平ったくお話ししたいと思います。 店舗開発を担当する部署のスタッフには、その職務の階層に応じて、“アリ […]
出店の基本は何か? ~店舗網の健康な状態について~ 昨日の続きです。チェーン店の出店の基本、それは市場規模に相応しい数の店舗を出店するということです。ではどのくらいの数の店舗を出店 […]