店舗数の増やしやすさと、不特定多数潜在顧客への接近性という点で、施設内店舗と路面店舗はメリットとデメリットがあり、互いに補完しあう関係にあります。
ブログ ― 「店舗開発実務講座」セミナー講師のコラム
タグ: 商業施設
昨今の大量閉店のニュースは、コロナ以前から生じていた“大型だから安心ではなくなった”大型商業施設の傾向とあわせて見るべきです。中長期的な視点で大型商業施設出店を検討する場合、エリアの商業面の発展の経緯、立地上の利便性といった観点から選ぶ眼が必要です。
自社店舗顧客の物理的な行動と関連が強そうな他の業界のテナントを洗い出すのは有意義です。同じフロアや至近距離にこうした店舗が“あるかないか”を確認し、“ある”グループは“ない”グループに比べ売上が高い傾向が読み取れれば、売上に影響していると考えて良いです。
クイズです。ある大型商業施設に近視の消費者が来訪しました。来店理由の一つに“新しい眼鏡・コンタクトレンズを作る”が含まれているとして、それだけで帰ることは考えにくい。核テナント以外のテナントで、その消費者が立ち寄る可能性が高いのは何屋でしょう?
自社店舗と相性の良い/良くないテナントや施設がないか?それが同じ商業施設内や店舗から一定の距離にないか?競合店の有無、店舗が商業施設のメイン入り口フロアにないか?等「あるかないか」の二者択一でとらえられる店舗周辺環境は、売上予測の重要な要因です。
商業施設の館が一つの場合、売場面積が同じでも売場の集積度が高いためテナントの売上は高まることが期待できます。館が複数あると、売場が分散して店舗の集客力もばらけ、売上も低くなりがち。増床や新館オープンは売上予測の際マイナス要因と考えた方が無難です。
大型施設に出店する場合に注意すべきこと:市場規模だけにとらわれて売上を楽観的にみると怖い。商業施設の売場面積が同等なのに、テナント店舗の売上に大きな差がありました。店舗面積に大きな差はありません。差がつく原因としてどのようなことが考えられますか?
デカトロン (DECATHLON)が2019年3月に日本一号店を開業。世界55か国で1570店あるそうです。1号店はどこかというと、兵庫県西宮市・阪急西宮ガーデンズ本館3Fだそうです…。黒船にしては事前の知名度が高まっておらず、最初に来襲する港を見誤った感があります。
人口激減したかつての50万人都市で、力が劣ったとはいえ集客力を維持するゾーンは?人口減少エリアの戦略を考える上で有意義なので呉の街を歩いてみてください。呉市はゆるキャラなどで観光客誘致に力を入れていますが、企業人向けツアーの誘致案はどうでしょうか。
渋谷駅周辺から界隈性はどんどん失われていくように感じます。施設間の連携は感じられず街をホッツキ歩く楽しみがなくなりました。2023年渋谷駅桜丘口地区が竣工し、2027年には渋谷スクランブルスクエアが開業。渋谷駅周辺から路上への人の流れは堰き止められ街の回遊性はさらになくなると思われます。