前回のクイズの解説です。眼鏡・コンタクトレンズを作る人が立ち寄る可能性が高いのは何屋さんでしょうか?これを考える際には、その人の“行動”を想像します。

眼鏡・コンタクトレンズを作る人は、目を矯正する必要がある人です。その主な原因としては、遺伝も考えられますが、近くを見ることで目を酷使していることがあげられると思います。

近くを見ることで目を酷使するのはどのような行動によるものか?パソコンの長時間の使用、ゲームやスマホの使い過ぎ、本の読みすぎ、勉強のし過ぎ、テレビ等の見過ぎなどが考えられます。だとすると、“書店や電器売場、レンタルビデオ店などが併用される可能性が高いのではないか?”という仮説が成り立ちます。

眼鏡・コンタクトレンズ屋さんの店舗と同じフロアや、至近距離にこうした店舗が“あるかないか”を確認し、グループ分けして“ある”グループは“ない”グループに比べて売上が高い傾向が読み取れれば、こうした店舗は売上に影響していると考えて良いです。

自社店舗の顧客の物理的な行動と関連が強そうな他の業界のテナントはどのようなものがあるかを、洗い出してみるのは有意義なことです。

自社店舗とお客様との一対一の関係を考えがちですが、なんらかのついでに自社店舗に立ち寄るお客様が多い場合は、相性の良いテナントや施設があるかもしれません。それらが何であるかは、お客様の実際の行動の中にヒントがあるはずで、自社店舗のお客様は店舗に来る直前にどこにいたのだろう?逆に店舗を出てからどこに向かうのだろう?という問いに対する答えを調査するのも手です。

何かのついでに立ち寄る人が少ない場合もあります。目的性が高く、その用事だけのために店舗に行き、用事が終わったら一度帰宅するような場合です。こうした店舗は自宅から行き来しやすいことが優先されるべきでしょう。

周辺環境に何があるべきか?ないべきか?は利用者の行動によって決まるもので、一概にこれだと決めつけることはできないと考えるべきです。

コロナ禍、人口減少、少子高齢化の時代、こうした問題を真剣に考えた出店が求められるように思います。続きは次回のブログで。