オフィス街は商圏が想像以上に狭いので注意が必要です。会社員は移動にそれほど時間をかけられないためです。オフィス街は商圏が狭いほかに、特定の時間に集中する需要を狙った競争企業が多く、クイックサービスが特に要求される、土日祝日は売上が期待できない、などの特徴があります。
ブログ ― 「店舗開発実務講座」セミナー講師のコラム
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8:30AM、オフィス街の地下鉄駅真上の物件前を大勢の勤め人が通行しています。駅を中心とした半径500m圏内昼間人口は70,000人を超えています。手堅い立地のようですが実際どうでしょう?物件周辺の写真を見て、どう立地判断すべきか考えてみましょう。
駅前に物件があります。商圏と想定される範囲内に人口は多く、河川も流れていないことを確認しました。次は何を確認しますか?通常の駅は複数の出入口があります。線路があると商圏は分断される可能性が高く、線路をはさんだ駅の反対側を物件のある側と同等に考えるのは危険です。
商圏となり得る場所でもお客さんを呼べないことがあります。距離に関わらずあなたの店舗に行きにくいと感じてしまうことがあります。商圏は分断されることがあり、分断された後の状況をよく把握しておかないと、見込み客数を見誤り開業後に悲惨な事態を招くことになります。
商圏の大きさは?という質問に対し、商圏が円形との前提であれば単純で分かりやすいですが、実際には300m先からお客さんが来る場合もあれば、200m先なのにほとんど来てくれない場合も。なぜでしょう?距離で決まることはいくつか条件が揃わないと期待できないのです。
「行き先」の反意語は何でしょう?「来し方」だそうです。読み方は「きしかた」「こしかた」。それが店舗と何の関係があるの?ですが、では商圏とは何ですか?店舗の商圏を詳しく調べたいときは、お客様に来し方を尋ねて地図上にプロットしてみてください。
商圏の大きさは時間と共に縮小していきます。参入間際の地域市場では商圏が広い一方、出店が進み浸透が進んだ地域市場での商圏は狭くなります。これは、顧客が店舗に期待する事柄が異なることをも意味します。店舗・顧客は、時間軸を加えた新たな基準で細分化されるべきなのです。
店舗開発部とは?新規出店候補物件が開業に至るまでのプロセスは?ドミナント戦略とは?カニバリゼーション(通称「カニバリ」)とは?動線とは?商圏とは?TG(ティージー)とは?視認性とは?
同じ企業のコーヒーショップがあちこちにあるのはなぜでしょうか?企業は店舗を出店する場所をどのように決めているのでしょうか?新規出店に至るまでに、どのような過程があるのでしょうか?店舗開発競争と新規出店の判断について考えてみましょう。