かつてはン百万かかったシステムですが…

当ブログでは、店舗開発者のためのタダでできる市場調査の方法をご紹介していますが、今回は「jSTAT MAP」とその機能である「リッチレポート」をご紹介します。ご存じの方も多いと思いますが、使いこなせていますか?という点も含めて、改めてご紹介したいと思います。

これは、かつては有料で、ウン百万円の予算がないと導入できなかったGISと呼ばれるシステムですが、今はなんと、国が無料で提供してくれています。これは使わない手はありません。

統計GISの「jSTAT MAP」はまさに店舗開発者のためのツール

jSTAT MAPというのはそもそも何なのか?というと、これは「GISシステム」というものです。「Geographic Information System」の頭文字をとったもので「地理情報システム」ともいいます。

簡単にいうと、地図に、国勢調査などの国の統計データをドッキングしたものです。日本全体が、六十数万のマスに分かれており、そのマスに国勢調査等のデータを合わせて地図上に表示してくれます。店舗開発をする上では、店舗や物件周辺の人口・世帯数などを自動的に集計してくれる大変便利なものです。

GISシステムが無かった頃は、店舗開発者は、店舗の周辺に何人住んでいるか、何世帯あるかなどの情報を、現地を歩いて確認したり、学校がある場合は通学している生徒の数、工場がある場合は働いている人の数をその学校や工場に電話をして聞くといった方法で、大変苦労して情報を集めていました。そこで、このようなシステムが開発され、活用されるようになったというわけです。

これを、20年程前に日本マクドナルドが活用して、売上予測が当たると評判になりました。そのため、GISを導入すると自分の会社の売上予測を勝手にやってくれると勘違いする方も増えたのですが、実際には、売上予測は自動にはやってくれません。この点はまた別途お話したいと思いますが、売上予測は自動にはやってくれないということは覚えておいてください。

jSTAT MAPの使い方

jSTAT MAPを利用する場合は、政府統計ポータルサイトe-statにアクセスし、登録して、IDとパスワードをもらう必要があります。もちろん無料です。IDなしでも利用できますが、リッチレポートなどの機能を使うにはIDが必要なので、登録してからお使いになることをおすすめします。

使い方は、こちらの動画で手順を追ってご説明しました。私自身、マニュアルなどを読むのがあまり好きではないので、このぐらいわかりやすく手順を教えてほしいなと思うことがありましたので、動画を作ってみました。

使いこなせば、物件提案のプレゼンテーションもぐっと説得力が増すと思います。ぜひご覧いただき、新規物件の立地判断や既存店分析にお役立てください。具体的な活用方法や商圏分析の方法は、次回のブログから、ラーメン二郎さんを題材にご紹介します。