土地勘をつける方法「街の歩き方」
土地勘の無い街で土地勘をつけるには、とにかく街を「歩き回る」ことです。
ではどのように歩き回るのか?
私はかつて、ある都市を理解するために、ノートを片手に万歩計をつけて歩いていました。都市の規模にもよりますが、時間は最低でも5時間、歩数は最低でも2万歩、3回転と決めていました。
最初は地図は見ずに、朝あまり人が出歩いていない時間に、主要な道をくまなく歩きます。「〇〇がこんなところに出店している」とか、「このあたりは△△が多いな」、とか、「この店はなんでこんな早くから営業しているのか」などを思いながら、今自分がどこにいるかも気にせずとにかく歩き回ります。
朝は人があまり出歩いていないので、街のどこに何があるかを把握することに専念します。繰り返しになりますが地図は見ません。地図は歩いてきたルートを記憶して、自分の頭の中に作るのです。
2時間も歩くと流石に疲れますので、どこか人の流れが観察できそうな場所に座って路上を眺めながらお茶を飲むなどして休憩してください。暑い時期は特に。その際に、気づいたことや、これまで歩いてきたルートをノートにメモすると良いでしょう。
さて、3時間も歩くと「ここはさっき歩いた通りだ」とか、「ああ、またここに出てくるのか」といった具合に、一度歩いた場所に再び戻ってくる時が来ます。そうなるとだいぶ土地勘がついたことになります。昼近くで人通りも増えているはずです。
ここからは動線や集客力のある施設を確認するように2回転目に入ります。同じ道でも朝方とは違って見えると思いますし、2回目なので心にもゆとりができ、街に溶け込んできていると感じ始めます。先程のノートのメモに動線や主要な施設を書き入れましょう。
2回転目が終わったら昼食をとりながら、いよいよ地図を見ます。地図が何となく立体的に見えるはずです。自分が2回歩いてきたルートを確認し、まだ歩いていない地域がないか確認しましょう。自分で描いた地図と比べてみるのも良いですね。
3回転目は競争企業の店舗や一等地にどのようなテナントが出店しているか、混雑している店はどこか、などを観察して終わりです。バスや地下鉄を利用するのも良いかもしれません。時間が無い場合はタクシーに乗り、運転手さんに街について質問して情報を聞き出すのも有意義です。体調に合わせて無理のない方法で回ってください。
以上、土地勘をつけるための街の歩き方でした。ご参考になれば幸いです。
因みに万歩計と言えば、最も歩いていた時期に歩数を毎日手帳に書き込んでいました。歩幅を50センチメートルに設定し、その年の一年間に歩いた歩数の合計を掛けると1543キロメートルだったことがありました。皆さん、健康のためにも、仕事のためにも歩きましょう。
続きは明日のブログで。