昨日「南京東路」と「南京西路」は階段を下りるほどの大きな段差があり、連続していないということをお話ししましたが、これは何を意味するのでしょうか?
二つの通りで異なるのは“客層”です。「南京東路」は国内外からの観光客が主体です。ここを歩いていると日本人の私でも道を尋ねられることがあるくらいです。その観光客は階段を上って「南京西路」に行くかというと、行ったとしても人民広場駅につながっている『新世界城』という老舗デパートに行くまでではないかと思います。
一方「南京西路」は観光客ではなく、上海在住・駐在者の人が多く行き来しています。観光地のような雰囲気はほとんどなく、高層のオフィスビルや昔からの家並みなどが見られ、“日常使い”の地域です。
確かに「南京西路」に滞在していると、わざわざ「南京東路」「外灘」方面に行くことは、余程の用事がない限りほとんどありませんし、「南京東路」「外灘」は観光地という感覚になります。
上海人は「南京西路」、観光客は「南京東路」という役割分担がはっきりしている印象を受けます。これはあえて二つの通りを不連続にしたことによる結果と言えなくもないように思います。
「南京西路」と「南京東路」の境界以外にも、人の流れを意図的に操作するような道の使い方をしている箇所が「南京東路」側にはあるのですが、それはいずれまたお話したいと思います。
続きは明日のコラムで。