目標店舗数を地域に配分する(続き)

昨日までは、全国での目標店舗数を北海道から九州までの8つの地方にブレイクダウンする方法についてでした。

次の段階では、それぞれの地方(北海道を除く)を下位の都道府県レベルブレイクダウンするのですが、地方と異なり都道府県の場合は、都道府県の間を通勤や買い物等で移動する人もいるため工夫が必要になります。

順当に考えれば都道府県ごとに配分することになるのですが、都道府県や更にその下位の市区町村のレベルになると、行政区域と消費者の地理的な移動の範囲が食い違うことが多いため、単純に人口の比率で都道府県別、市区町村別に目標店舗数を配分する方法は現実的ではありません。

例えば、前回、三重県を近畿地方に含めましたが、三重県から名古屋方面に通勤・通学、買い物等で日常的に移動される方も多く、中部地方に含めた方が現実的です。

消費者行動の実情に即した形で、マーケットの区分の方法は柔軟に考えるべきです。

いずれにせよ重要なことは、

ブレイクダウンは急いで小さい単位に落とし込まない

ということです。

地方を更にブレイクダウンする際も、地方と都道府県の間のレベルを考えるべきで、そこで用いられるのが「商勢圏」という概念です。

下の図は、経営目標と個々の物件の関係を示したものです。

全社的な目標出店数が決定されると、その数値を地域、都道府県、自治体、場合によってはより小さいエリア等へ落とし込む必要があります。

この手続きを経ない場合、現場からの疑問にロジカルに答えることが難しくなります。

経営目標と物件の関係