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「閉店戦略」論2|企業全体の効率を考えた“積極的な閉店”の考え方〜ジョイフルの例〜


前回の続きです。既にある程度の数の店舗数で多店舗化している企業に関する基礎的な調査項目として、最初にチェックすべきことは、

  1. 本社の所在地
  2. 日本国内の店舗数
  3. 日本国内で出店している都道府県(ジョイフルの場合、北海道は撤退なので含まれません)

でした。

ジョイフルさんの場合、

  1. 本社は大分県。
  2. 日本国内の店舗数815店舗(商業施設新聞11/17より)。
  3. (北海道から撤退後)出店している都道府県は11/18の同社のHPによれば下記の通りです。
  • 東北地区:宮城県、福島県
  • 関東地区:東京都、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県
  • 北陸地区:石川県、富山県
  • 中部地区:愛知県、岐阜県、静岡県、三重県
  • 近畿地区:兵庫県、大阪府、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県
  • 中国地区:山口県、広島県、岡山県、鳥取県、島根県
  • 四国地区:愛媛県、高知県、香川県、徳島県
  • 九州北部地区:福岡県、佐賀県、長崎県、大分県
  • 九州南部地区:熊本県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県

これらをどう見るか?です。

大分を起点に九州を中心に展開しており、さらに全国を視野に九州から近い県を侵食するように出店していることが分かります。

しかし、その途中、中部地区から新潟、長野などの未出店の県が現れ出します。

また、関東地区でなぜか神奈川には店舗がなかったり、東北は2つの県にしか出店していないのに北海道にもかつては進出していたりと、全国区を狙うチェーン企業にしては、中部地区より東側への市場拡大の方法については“違和感”のようなものを抱かざるを得ない状況であると言えます。(これは、本社から距離的にも遠い領域のため致し方ないことなのかもしれません。)

仮にジョイフルさんが店舗数4桁を狙うという段階にあるとすれば、現状の姿はその途中経過としてありえるものなのでしょうが、残念ながら大量閉店が予定されていることを考えると、ここまでの展開にはどこか無理があったということなのでしょう。

このように、店舗数が3桁で大手企業と言われる企業であったとしても、その“店舗網”には何らかの問題がある場合があるのです。北は北海道から南は九州まで店舗があるというのが良しとされる場合もあれば、そうでない場合もあるのです。

都道府県を単位として日本を分割した地図があるとして、その地図に、出店済みの都道府県にだけ色を塗るとします。

その場合、ジョイフルさんの場合は九州地区から近畿地区までは全て色が塗られます。しかし、中部地区以東は色の塗られ方がまばらになります。これは企業全体にとって非効率が生じることを意味します。(その非効率については、現在、自分自身も正に理論武装中で、まとまり次第、結果を別の機会で共有させていただきたいと思います。)色のつく都道府県が、飛び地のように、色のつく領域から離れて孤立しているような場合はなおさらです。

ジョイフルさんの北海道からの撤退は、企業全体の効率性を考え、本拠地から最も遠く離れた地域の“孤立した”1店舗を、早い段階で潔く閉店した、いわば“積極的な閉店”と考えることができます。こちらの記事「ファミリーレストラン『ジョイフル』が北海道撤退、進出2年苦渋の決断」がいう地震やコロナは、その後押しをしたに過ぎないと考えることもできます。

それが正しいとすると、また、計画されている閉店数を加味すると、次の閉店として妥当なのは“〇〇地区撤退”となります。

〇〇に入る漢字二文字は何でしょう?

続きは次回のブログで。

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