報道によれば、看板スイーツ「クロナッツ」で世界的ブームを巻き起こした米ニューヨークの人気ベーカリー「ドミニクアンセルベーカリー」が明日6月20日、東京・表参道にオープンするそうです。

本日、表参道に行く用事があったので、表参道から一本入った通りにある、オープン前日の店舗を撮影してきました。明日はきっと、長い行列ができるのでしょうね。余計なお世話かもしれませんが、ドミニクアンセルベーカリー(表参道)への道順を書きました(この記事の下)。表参道から1本入った通りで、本当にお店があるのだろうか?と不安になるような場所ですので、行かれる方はどうぞ参考になさってください。

ドミニクアンセルベーカリー1

ドミニクアンセルベーカリー

商品云々については、多くの人が行列して、味わって、色々なところでコメントを書かれるでしょうから、当ブログでは、店舗開発・出店戦略の観点からコメントしてみたいと思います。商品はとても美味しそうなので、ぜひ店舗開発も成功して、身近に食べられるようになって欲しいという気持ちから、書きたいと思います。

TBSニュースによれば、「NYで大人気“クロナッツ”海外初出店は日本、狙いは?」とありました。「世界初の海外出店ですが、全米トップクラスのカリスマパティシエが東京を選んだ、その戦略は何でしょうか。ビデオでご覧下さい。」ということで、一時的なアクセス集中でなかなか見られなかったのですが、やっとビデオが見られました。

ビデオを見て、確認できた事実は、

  • ニューヨークに1店舗しかなく、現地でも行列ができている。(アメリカ国内でも2号店が無いということですね)
  • 「クロナッツ」は数々の賞を受賞した人気の商品である。
  • ドミニク・アンセルさんはパティシエ(ということは店舗拡大については・・・あまりご存知ない)
  • 日本一号店はアジア展開も視野に入れた旗艦店(フラグシップストア)と考えている。
  • 「クロナッツ」以外にも海外からのドーナツ市場への参入が進んでおり、ドーナツ市場が活性化している。セブンイレブンなどのコンビニエンスストアでもコーヒーの横でドーナツが売られるようになった。

そして最後に「今後の展開に注目です!」といった無難なコメントでビデオは終わっていました。

しかし、実際には、行列のできるグランドオープン後の「今後の展開」がマスコミに追跡されることはほとんど無いでしょうし、パティシエのお店なのに旗艦店(フラグシップストア)などと仰っているので、当ブログでは、ドミニクアンセルベーカリーの日本市場での成長戦略を勝手に考えてみたいと思います。

表参道・東京が日本のすべてではありません。北海道や九州などのように、表参道・東京から遠く離れた地域の方が、わざわざ東京まで行かなければ利用できないような状態が長く続くのはよろしくない。そのような思いも込めて、ドミニクアンセルベーカリーのような小売・サービス業(以後リテーラー)が日本国内市場での市場計画をどう立てるべきかについて考えてみたいと思います。

ドミニクアンセルベーカリー出店戦略立案の前提条件

出店戦略を考える前に、まずは、前提条件を確認しましょう。

“元祖クロナッツ”という言葉も見られ、何のことかと思ったら、(詳細は省略しますが)「クロナッツ」という商品を日本で販売している企業もあるそうです。

上記のTBSビデオで確認した情報も含めて言えることは、ドーナツやスイーツ業態の特徴は、参入障壁が低いということです。要は、競争相手や模倣品が出現しやすいということです。そのような環境において、ドミニクアンセルベーカリーは“元祖”“本家”“総本山”なポジションを維持するようにビジネスを拡大する必要があるということです。

続きはまた次回に。

ご参考:ドミニクアンセルベーカリー日本1号店(表参道)への道順

表参道を挟んで「表参道ヒルズ」と反対側の歩道を歩いてください。

  • 表参道駅から行かれる場合:表参道[A1]出口 → 表参道を右手に神宮前交差点方面へ向かい3つ目の角を左折 → 1つ目の角を右折 → 50mほど行った右手が店舗(教会の前です)
  • 原宿駅・明治神宮駅前駅方面から行かれる場合:神宮前交差点から表参道を左手に表参道駅方面(原宿駅と反対方向)に進みます(途中、ICE MONSTER[下の写真]が右手に見えます) → 7つ目の角を右折 → 1つ目の角を左折 → 50mほど行った左手が店舗(教会の前です)

アイスモンスター原宿店