今日は週末なので、少し脱線して、“論文執筆のススメ”というお話です。
当ブログも含めてですが、多くの人がネットや書籍等で持論を展開しています。それらを読まれている皆さんは、それらを読まれた後どうされていますか?
ビジネスに関する書籍は読みっぱなしにするのではなく、それを“批判的”に読み、「?」と思われることを言葉にしてみてください。
“批判的に読む”とは、難しいことではなく、「それは本当か?なぜだ?自分のビジネス環境にも言えることなのか?」という視点で読むということです。
そこで得られたご自身の「?」を“問題意識”といいます。既存の知識に関してまだ改善の余地があるとご自身が気づかれた部分です。ビジネスに関する知見の現状をみると、店舗開発、出店戦略に関する周辺領域には、まだ改善の余地がある知見が多々あるように思えます。
次にその“問題意識”を解決するには「何が必要か?どうするべきか?」を考えるのです。その結果がご自身の独自のアイデアです。
ただ、独自のアイデアは主観的なものになりがちです。そのため、独自のアイデアに客観性を持たせることが必要となります。データをとったり、事例を観察したり、使える理論を応用したりして、自論の理論武装をするのです。
それが終わると、自分のアイデアは、今後どのような企業(個人)の、どのような経営判断(意思決定)の質を高めるかを説明します。これを戦略的示唆(インプリケーション)といいます。
最後に、前回もお話ししましたが、“現実世界が刻々と変化するため、古今東西に適用可能な完璧な知見というものは存在しない”ため、自論にもまだ足りない部分があり得ると考え、読んだ人が自論に対して批判を加え、それをよりうまく現実を説明できるものに改良していけるように、残された問題・課題を説明します。これで論文となります。
論文は誰にでも書く権利があります。それをしかるべき媒体に投稿したり、自身のブログにアップしたりするなどして公表するのです。そうした活動をライフワークに組み込むことは有意義なことと思われますので、皆さんもぜひ挑戦してみてください。
繰り返しになりますが、ビジネスに関する知見の現状をみると、店舗開発、出店戦略に関する周辺領域には、まだ改善の余地がある知見が多々あるように思えます。
(つづく)