2017年4月開講の弊社セミナー「店舗開発という仕事」は、内容改訂、カリキュラム拡大、オンライン化などの変化を遂げつつ、未経験者からベテラン開発者まで400名を超える方にご受講いただき、お陰様で5年目を迎えました。
この間、復習用の動画教材はないのか?というお問い合わせを少なからぬ数いただいてはいたのですが、これまでセミナーの収録は一切しておりませんでした。弊社のセミナーは、基本的な項目で毎回同じ内容を繰り返す部分もありますが、世の中は刻々と変化しており、それに合わせて毎回内容を調整したり、新しい動きを反映させているため、録画したものを配信し、同じものを繰り返しご覧いただくことは、なるべくしたくないという気持ちがありました。
しかし、改めて振り返ると、時間の制約からセミナーでは説明を省かざるを得なかった内容や、十分にご説明できずに終わってしまった内容、また、会場でご質問をいただきながらその場では十分にご回答できなかった内容など、心残りな内容も多々ありました。そこで「店舗開発という仕事」セミナーで扱っている内容から、世の中の変化にあまり影響されず、かつ、セミナーでは十分にお話しきれずに終わっていたことの多かった項目をピックアップし、YouTubeの 「店舗開発という仕事」チャンネル by 福徳社 で解説動画の配信を開始してみることにいたしました。
始めたばかりですが、皆様のお役に立つようであれば、今後も頑張って投稿を続けたいと思いますので、ぜひチャンネル登録や高評価ボタンでの応援をよろしくお願いします。忌憚のないコメントも残していただけると嬉しいです。
第一弾の動画は「店舗開発という仕事とは~業務内容と心構え~」をアップしました。これも非常に重要な内容で、特に企業研修では、この部分を受講者にしっかり話してほしいとのご要望を会社側からいただくことも多いものです。が、冒頭この話に時間をかけすぎるとセミナーの中身に入れないので、いつも手短にしかお話できていませんでした。
…とはいえお忙しい皆様のために、まずは手短にと、20分弱の動画にまとめてみました。ぜひお時間のあるときにご視聴ください。当ブログともども、今後ともご贔屓に!
次は現調のやり方解説動画をアップします。詳細は次回のブログで。
- 00:00 簡単に言うと店舗を開店させる仕事、なのですが…
- 00:36 店舗開発という言葉を初めて知ったのはいつですか?
- 01:03 世の中や社内で正しく理解・認識されていない業務
- 01:16 よくある誤解:店は容易に、開けたいときに、開けたいところに開く?
- 01:37 店舗が“売れない”と開発のせいにされ、売れても褒められない
- 02:00 なぜそのような誤解が生まれてしまうのか?→小売・サービス業の知識は「目先の顧客に対応することや店内環境に関するもの」が中心。店舗はあって当たり前、店に客がいて当たり前、が前提となっている。
- 03:05 しかし現実は?→当たり前ではない。立地によりお客様の数やタイプは異なる。出店判断は非常に難しい。
- 4:36 店舗を開けるのは、家を借りるのとは違う!→1.売れて利益を出し続ける店舗を開ける>企業成長が必要2.売れる立地には限りがある>競争>良い立地を巡る戦争である3.現況営業中もザラである>“空いている場所を探す”はバツ4.会社の数ヶ月から数年先の状態を考える必要がある5.立地の恐怖(多額の設備投資が必要)>一度決めると短期的に変更することが困難、開業後の売上・賃料・減価償却などの固定的にかかる費用が決まる>店舗PLに重大な影響
- 10:12 店舗開発の大まかな業務フロー:1.物件提案(物件情報の収集→一時判断→物件調査・評価→売上予測→物件提案)2.社内調整(契約条件交渉⇔担当者⇔社内調整)→出店条件の合意3.社内合意(会議→社内承認→契約締結)
- 12:17 信頼される店舗開発部門になるために:出店のための“きちんとした”事前説明→売上予測、出店計画/不採算店舗を造らない/透明性の高い店舗開発行動→不意打ち的な提案を避ける
- 14:35 店舗開発の業務フローをスムーズにするために:経営計画→出店戦略・市場計画・エリア戦略の全社的共有→物件開発・立地選定
- 15:33 業務フローの難所:肝心な「出店戦略」はどう考えたらいいのか?
- 16:37 店舗開発の業務フローの前後に必要となること:(前)出店戦略→市場計画→エリア計画(後)施工→営業部門への引渡→開店後レビュー
- 18:07 本日のまとめ
▷ 講師 加藤 拓(かとう たく)プロフィール: 専門分野:チェーン店出店戦略、店舗開発、売上予測。市場調査会社にて、日本マクドナルド社GISシステム構築・マクドナルド売上予測モデル構築に携わった後、スターバックス コーヒー ジャパン社店舗開発本部・経営企画室にて、出店戦略立案、物件判断、新規物件の売上予測、既存店舗の売上分析等の店舗開発実務を10年間にわたり担当。(株)福徳社設立後は、多数飲食・小売・サービス業種チェーン企業の店舗開発部門のコンサルタント・社内研修講師として活動中。
3大学の准教授・非常勤講師を現任(研究分野:出店戦略、サービス・マーケティング、消費者行動の計量分析、マーケティングと企業成果の関連)。
博士(学術)。慶應義塾大学商学部卒、東京工業大学大学院総合理工学研究科修士課程修了、コペンハーゲンビジネススクール留学、慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学。宅地建物取引士(登録番号 東京 第242957号)。詳細プロフィール