チェーン企業とは市場規模に相応しい数の店舗を出店することでその市場での売上最大化を試みるべきものです。

(地理的な範囲には違いがあったとしても)多店舗化に成功し消費者の日常に定着したような企業の多くは、それを実行していると言って良いでしょう。

店舗開発の担当者、とりわけ職位が上のディレクターレベルの担当者、は日本国内の主要な都市の位置やその街に何があるかだけでなく、その都市の市場規模を“数字”で捉え、そこに自社の店舗が何店くらい出店できるかについて大まかにで良いので把握しておく必要があります。都市には洋服のLL, L, M, Sのようにサイズがあるのです。

こうした都市の規模感を頭の中に養うことを目的とした“夏期講座”をこちらでやってみたいと思います。暑い中、気楽に読み流しながら都市とサイズに関する知識を蓄積していただければ幸いです。


市場規模は人口をはじめ様々な指標で把握できますが、ここでは買い物の場としてどれだけのお金が消費されているかを示す“小売業年間商品販売額(2014年)”をとりあげます。

都市のレベルは千代田区、仙台市青葉区、旭川市などの市区レベルとし、“○○市、約■■億円”といった具合に知識を増やすことにします。

何事も大局観・全体観を持つことが重要なので、小売業年間商品販売額の日本全体の金額を頭に入れましょう。

ここで、質問です。

(問)小売業年間商品販売額の日本全体の金額は?

想像もつかないという方も多いと思いますので次のア~エの中から最も近いと思われるものを選んでみてください。

ア.1200兆円 イ.120兆円 ウ.12兆円 エ.1.2兆円

↓ ↓ ↓ 正解はこの下 ↓ ↓ ↓

(問)小売業年間商品販売額の日本全体の金額として最も近いと思われるものを次のア~エの中から選んでみてください。   > ア.1200兆円 イ.120兆円 ウ.12兆円 エ.1.2兆円

正解は、

2014年の日本国内の小売業年間商品販売額の合計金額は、122,176,725百万円です。

122兆1,767億2,500万円とうことで、“120兆円程度”と記憶しておきましょう。

この数字が国内の市区町村に配分されており、それをこれから見ていくのですが全体を把握する際に最大値は最初に抑えるべきものです。

次の問題です。

(問)市区レベルで最も金額が大きいのは“東京都中央区”です。いくらくらいと思われますか?因みに東京都全体は約15.9兆円です。

正解は、

1.5兆円です。

次の問題です。

1兆円を超える区は東京都中央区のほかに2つあります。ともに東京都ですが、2つを当ててください。

↓ ↓ ↓ 正解はこの下 ↓ ↓ ↓

(問)小売業年間商品販売額が1兆円を超える区は東京都中央区のほか2つあります。どこでしょう?

正解は、

(答)新宿区と渋谷区です。

これは正解した方も多かったかもしれません。

  • 東京都中央区 1.5兆円
  • 東京都新宿区 1.3兆円
  • 東京都渋谷区 1.1兆円

です。あとの市区は何千億円という単位ですので、まずはこれら3つの区が“超大型”であることを”数字”で認識しましょう。

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<確認問題>

(問)小売業年間商品販売額が1兆円を超える区を大きい順に答えてください。

(答)1位 東京都中央区 2位 東京都新宿区 3位 東京都渋谷区

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