前回の記事の続きです。前回示した2010年と2012年のブロンコビリーの都道府県別の店舗数の表に2018年の数字を追加しました。2012年とは様子がだいぶ変わっているのが分かります。

ブロンコビリー

これをどう見るか?

店舗数は54増加しています。関東圏だけでなく、関西圏にも出店地域を拡大しており、勢いがある会社のように見えがちですが本当にそうでしょうか?店舗数と展開地域だけ見ているとそう思いがちです。そこで集中度を表す数字が必要となります。

10,000を最大値とする集中度(ハーフィンダール・ハーシュマン指数)は2873から1613に大きく低下しています。これは広い地域に店舗網が拡大すると同時に店舗数が分散していることを示しています。関東圏から関西圏にも進出しているのは、市場規模の大きい関東圏で十分に追加出店ができておらず、未出店地域に出店地域を拡大していると考えられます。関東圏でも東京では思うように店舗数を伸ばすことができず、新たに出店した千葉県の店舗数が15に急増しています。また、地元の愛知県の店舗数比率は48.6%から33.1%に減少しています。

これは、チェーン店の出店の基本である特定の地域に店舗数を集中するべきであるという考え方にそぐわないもので、店舗網の管理効率、配送効率等が低下することを意味します。

次回はこうした状況が企業全体の業績にどう表れるかを見てみたいと思います。続きは次回のブログで。