このところ会合等が重なり、ブログ更新が滞り申し訳ございません。
さて、冬季オリンピックがたけなわですが、これが終わるころにはプロ野球のオープン戦が始まります。
野球では、誰が中軸を打つか?先発ローテーションに入る投手は誰か?中継ぎ、抑えは万全か?といったことに注目が集まります。
関連して、商業施設のテナントと“先発、中継ぎ、抑え”の関係について考えてみます。
少し古い資料ですが『月刊レジャー産業資料・No.498』(2008年3月)には、“商業施設にもライフサイクル(以下「SCLC」)がある”という主旨の記事が掲載されています。
商業施設(SC)も、耐久消費財のように、市場への投入から成長、衰退に至る過程ごとに打ち出す戦略があるのと同様に考えることができる、とのことで、「SCLC」の各段階の市場の特徴と戦略がまとめられています。
それによると、テナントに関しては、SCの開業期は『新規性訴求』が、売上伸張期には『人気店誘致』と『顧客サービス強化』が、売上安定期には『継続的入替え』が、売上衰退期には『抜本的リニューアルと活性化』が、それぞれ示されています。これは、SCの成長過程に応じてテナントに求められるものや役割が変化することを意味しています。
ここでSCの成長過程を野球の試合展開に、テナントを投手に、それぞれ置き換えると、テナントには“先発・中継ぎ・抑え”のような役割の違いがあると考えることができます。ある大手レストランチェーンで商業施設への出店を一手に引き受けていらっしゃる担当者の方との話の中でも、“(商業施設の)開業当初は全然だめだったとしても、(商業施設が)落ち着いてくると声がかかる”という話をお伺いしたこともありました。
自社のテナントは先発、中継ぎ、抑えのどのタイプか?同じ先発でも長い回を任せられるテナントと早々にマウンドをおりてしまうテナントがあるのか?あるとしたら両者の違いは何か?など、興味深いテーマが多く含まれていますので、しばらく考えてみたいと思います。
手始めに、昨年6月に開業したばかりの大型SC『イーアス高尾』を「SCLC」の観点で捉えてみたいと思います。
以前、書かせていただいたように、既に先発でマウンドをおりてしまったテナントもありますが(記事はこちら)、その後はどうなっているのでしょう?
続きは次回のブログで。