消費者行動調査から読み解く首都圏商業施設の近未来~専門店テナント企業は今後、新規出店の案件をどう判断するべきか?~(2016年3月講演録)
まとめ
(講演録【8】からの続き)
- 大型商業施設の開発は場所ありきの開発で90年代後半以降、大型化、拡大が急加速した。
- 買い物の場としてSCの定着が進む一方でSCの過剰感も増し、紋切り型のSCが増え、オープン景気も短くなる中、テナント企業にとって“大型→出店しても大丈夫”、とは必ずしも言えなくなった。
- 商業施設そのものの“立地の利便性”が求められるようになった。誰にとっての商業施設か?“足元商圏”が明確か?中心はどこになるのか?などを考慮し、主体的にSCを選定し、適切な売上予測、投資額を決定する必要がある。
- 集客に関する楽観的・希望的観測は禁物である。
こんなことをお話してまいりました。大型だから安全だ、大丈夫だ、とは必ずしもいえなくなったのではないか、という問いかけをさせていただきました。商業施設そのものにとっても、立地の利便性、行きやすいかどうか、誰にとって行きやすいか?といったことが求められているのではないか。集客に楽観は禁物で、テナント企業としてもシビアに観察して行く必要があるのではないか。施設のいうことを鵜呑みにするのではなく、こちら側としてもきちっと準備をしておくべきなのではないか。といったお話をさせていただきました。出店するにしても、適切な売上の予測をする、投資額を決定する、回収期間を何年に設定するかかなりシビアに設定する、といったことが求められているのではないか、といったことをお話しさせていただきました。(以上)