『大宮ラクーン』に関する消費者行動データ速報

福徳社では、開業時に話題性の高かった首都圏大型商業施設につき、開業後1年以上を経過した現時点でどの程度消費者の日常的購買行動に定着したかを消費者行動から検証する独自リサーチ『商業施設利用実態調査2015』を実施しました。ここでは、2015年から調査を開始した新しい商業施設について、調査結果の速報をご報告します。

2015年から調査を開始した新しい商業施設『大宮ラクーン』は、2015年6月調査実施時点では、開業後11か月が経過していました。その時点でのリサーチ結果データ(速報のみ)概要をご紹介します。

『大宮ラクーン』は、商圏の広がりは限定的であるものの、足元商圏では認知者・利用経験者は既にそれなりに出現し、利用経験者の半数以上はリピートしています。

しかし、出現した利用経験者24人のうち13人が、半年以上前に行ったきり再訪していない点が気になります。

今後、開業からの時間の経過とともにリーセンシーが下がっていくことが考えられ、半年以上再訪していない顧客のリピートを確保することが今後の定着に向けた重要な課題といえるでしょう。そのためにも、顧客満足度が高く維持されるよう継続的にウォッチすべきだと考えます。

リサーチ結果(速報)
  • 認知度は、1都3県では11.3%にとどまるが、埼玉県だけで見ると33.3%の消費者に認知されている。
  • 同様に、利用経験率も、1都3県では4.8%にとどまるが、埼玉県だけで見ると16.7%の消費者が既に訪れている。
  • 出現した利用経験者24人中11人が、既に3回以上利用している。平均利用回数は2.79回と高めである。
  • 出現した利用経験者24人中13人が、半年以上前に行ったきり再訪していない点は気になる。
  • 今後利用意向では、出現した利用経験者24人中5人が、今後「利用したくない」「あまり利用したくない」と答えている点も気になる。
  • 利用経験者のプロフィールを見ると、年代では30~40代が多い。
  • 来客の77.3%が埼玉県から来ている。東京都、埼玉県からの来客の比率は5%未満である。
  • 『大宮ラクーン』利用経験者のうち、他の調査対象施設の利用経験があると答えた人の割合(併用率)は以下の通りである。
    • 広域から集客する「東京ソラマチ東京スカイツリータウン」「ダイバーシティ東京」の利用経験者が多いことは、他の商業施設と同様である。
    • ターミナル駅に隣接する「渋谷ヒカリエ」「ビックロ」の利用経験者も多い。大宮駅から都心に出る機会がある人によく利用されていることがうかがえる。
    • 新しい商業施設「ららぽーと富士見」の利用経験者が既に1割以上出現している。
    • 今回の調査対象施設以外でよく利用する商業施設を尋ねたところ、大宮ラクーン利用経験者の3分の1にあたる8人がイオンレイクタウンをよく利用すると答えた。

以上です。ご自身の印象と比べて、いかがでしたか?