ドミナント戦略(ドミナント出店)とは?

小売・サービス業の出店に関してよく用いられる用語に「ドミナント戦略」というものがあります。

このブログでは、「商圏」、「動線」などのきちんと定義されていないにもかかわらず頻繁に用いられている用語についてとりあげてきましたが、この「ドミナント戦略について考える」シリーズもその一環です。

紹介は省略しますが、「ドミナント戦略」と検索すると、多くのサイトで、そのメリットが解説されていることが分かります。

ニュアンス的に「出店地域を絞り込みそこに集中的に出店している≒ドミナント戦略」、と捉えられがちですが、果たしてそれだけで十分なのでしょうか?

新規開拓.comによれば、「商圏とは、一つの店舗の勢力の及ぶ範囲のことだが、このような店舗を多く出店していて、勢力を圧倒的に確保している地域のことを商勢圏という。その商勢圏の中でも、集中的に出店していて「金城湯池」を形成している地域のことをドミナント・エリアという」そうです。

因みに金城湯池は「きんじょうとうち」と読み、堅固で、他から 侵害されにくい勢力範囲という意味だそうです。

そもそもドミナント戦略の“ドミナント(dominant)”には、「支配的な、最も有力な、群を抜いて高い(研究社新英和辞典)」、といった意味があります。

つまり、ドミナント戦略とは、「ある商勢圏で、店舗数ベースで最大の市場シェアを獲得し、他社が出店により入り込むことが困難なくらいに圧倒的な優位性を築く」という側面が強調されるべきです。

従って、ある特定の商勢圏にだけ出店していれば、それがすなわちドミナント戦略であるとは言えないのです。

金城湯池(堅固で、他社に侵害されにくい勢力範囲)が形成できているか否かを確認する必要があります。

続きは明日のブログで。