出店戦略講義 第6-11講(その2)

昨日の続きです。座席数と駐車場台数を関連付けるもので、重飲食のレストランとカフェ・喫茶店で差がある【ある数】とは何でしょう?

それは、重飲食のレストランのほうがカフェ・喫茶店よりも大きい数字です。

重飲食(例えば焼肉)を食べに行く時と、カフェ・喫茶店に行く時では、目的が異なり、利用の仕方も異なります。前者ではグループでの食事が主な目的で、後者は食事以外の目的、しかも個人的な、が重要になるように思われます。

こうして差が出る数字は、来店する際の“人数(グループ人数)”です。

重飲食のレストランでは家族連れなどの場合は3人以上となることが多く、カフェ・喫茶店は3以上となることは少ないのではないでしょうか?

このように考えると、駐車場台数と座席数の比は重飲食のレストランの場合だいたい1:3~4、カフェ・喫茶店の場合1:1~2となるべきであるといえます。

敷地面積が小さい場合、重飲食レストランは駐車場台数が少なくて済むため成り立ちますが、カフェ・喫茶店の場合は駐車場台数が十分に取れない場合は、立地によっては成り立たないのです。つまり、カフェ・喫茶店の場合、自動車での来店しか期待できない地域・立地ではなく、自動車以外の方法(徒歩や自転車など)による来店が可能な地域・立地を選定する必要があるのです。

以上の“べき論”をもとに、実際の店舗を分析したいと思います。分析したのは、東京都狛江市の『サンマルクカフェ狛江店』です。続きは次回のブログで。