商売の観点で歴史を振り返る【4】司馬遼太郎著『新史太閤記』にチェーン店多店舗化を学ぶ

前回に続き、“歴史に学ぶ”シリーズです。『新太閤記』主役の豊臣秀吉を含む戦国武将をチェーン企業の本部、城を店舗に例えて、起こる出来事を多店舗化の過程にダブらせて読むと、ただの小説ではなく、仕事の参考書になります。

今回は上巻355ページです。成長の速度に関する記述があります。

織田家も、悪材料が山積している。信長は尾張半国から身をおこし、桶狭間以来わずか八年で西上し、京をおさえ、さらに満十年で八カ国のぬしとなり、二百五十万石の大身代にのしあがったのだが、その急速な成長の無理が、いま信長を群がり襲ってきている。諸国の群雄はみな信長の敵となり、それが連合して反織田同盟を組み、しかもその陰の首謀者が信長の擁立した将軍義昭であることは天下公然の秘密のようになっていた。信長の将来は、もはやないかもしれない。

“急速な成長には無理がある”ということですが“出店”の場合はどうか?

これは今、研究活動の一環で進めている内容なのですが、荒削りの仮説は“急速な成長には無理があるかどうかは成長段階によって異なる”というものです。

店舗数が少ないまだ成長初期の段階にある場合に、店舗数を急増させつつ店舗網を急激に拡大する場合には無理が生じるものです。しかし、現時点ではまだ特定の業種を確認したのみですが、店舗数が500店を超え定番化した業態の場合は店舗数を急速に増やす時期を経ていることが分かりました。

今後の出店計画を立てる場合は、計画されている新規出店数を年数で割ることで求まる同じ数字をコピーするのではなく、成長の速度という観点も含める必要があります。それに資する情報が分かり次第またお話させていただきますが、急拡大するべき時期とそうでない時期があるということは確かなようです。

続きは明日のブログで。