前回の記事の続きで、地価が最も高い中央区銀座を例に、路線価図を使って分かることをご紹介します。以下に銀座四丁目交差点付近の地図を示しました。
路線価の最高地点は銀座四丁目交差点に面する地点ですが、そこから1ブロックはなれると地価はどの程度下がるかは気になるところです。
一般的に地価が高いところ(一等地)と比べると、地価が安いところ(二等地、三等地など)は、出店した場合に期待される客数・売上が下がると考えられます。
あるエリアの二等地・三等地に開けた場合、一等地に開けた場合に比べてどのくらい(客数・売上が)下がるかを、何らかの数値で示したいときに路線価図が役立ちます。
赤い矢印の方向は有楽町方面への、緑の矢印は昭和通り方面への方向を示します。銀座四丁目交差点を基準として、それぞれの方向に1ブロックずつずれると、路線価はどのくらい低下するかを調べた結果は表1のとおりです。
有楽町方面と昭和通り方面では下がり方が異なることが分かります。
有楽町方面から多くの人が歩いて移動してくることを考えると、有楽町方面の地価がより高く、昭和通り方面は相対的に低くなることは予想がつきますが、その違いを数値で把握することができます。
1ブロックずれた時の下がり方は、有楽町方面が7.2%減であるのに対して、昭和通り方面は20.1%も低下しています。
有楽町方面へは更に1ブロックずれるにつれて、13.9%、24.0%と段々と低下するのに対して、昭和通り方面へは、1ブロック目から大きく下がるものの、その後の下げ幅は緩やかになることも分かります。図2のように路線価の変化をグラフ化すると、下がり方の様子を直感的に把握することができます。
銀座のように地価の全国トップのゾーンでも、局地的に見るとどこも同じというわけではないことが分かります。
参考までに図3に銀座四丁目交差点付近の路線価図を示します。
路線価の実額を丁寧に見ると、通りの左右で差のない場所もあれば、通りの左右で差がある場所もあることが分かります。
昭和通り方面に移動すると銀座四丁目側の方が高い区画が多いことや、正面が晴海通りに面していな、入り組んだ区画は価格が大きく下がることなどが分かります。
ある街の動線の強さを俯瞰的に捉えるには、その一帯の通行量調査の結果があればそれを調べるのも手ですが、すべての街で情報が揃うとは限りません。また、経済条件を考える際の地価に関する情報は得られません。
それに対して路線価図は、主要なエリアの情報を網羅的に得ることができ、かつ、同じエリア内での動線の強さと地価の局地的な違いを把握することができます。しかも無料で、PC上で簡単に確認できます。使わない手はありませんね。



