個人的に複数株を保有する一株主として気になったことがあります。
1月15日の日本経済新聞にテスラの出店に関する記事があります。
記事の要点を抽出すると以下のとおりです。
・テスラは日本国内で29店舗あり、すべて直営店。
・1店舗あたり年間約366台、年間販売台数は合計で約1万600台。(均すと各店で毎日1台が売れていることになる)
・2021年に3店舗程度、2023年に10店舗、2024年に12店舗程度になるまでは、販売台数はおよそ5,000~6000台の間で横ばいでしたが、2025年に16店舗を出店し、販売台数が倍増し過去最大を記録。
・認知度向上を狙い商業施設に出店しながら、全国的に店舗網を拡大することを優先し、北陸、沖縄、北海道に出店し29店舗体制となった。
・テスラの2025年の『世界』の販売台数は163万6129台で、対前年比9%減と不振な中で、日本は好調を維持している。
・現在の29店舗から2026年は店舗数を現在の2倍以上にさらに増やす目標を掲げる。出店攻勢でさらなる販売拡大をもくろむ。
これだけ読むととても威勢の良い話にきこえるのですが、1株主としては気がかりな点があります。
それは、『まだ29店舗の段階で、主に商業施設に出店することで全国展開を進めていること』です。
これまで、店舗数が少ない段階から出店できる商業施設に出店することを繰り返しながら店舗網を全国規模に拡大し、その後、経営状況が悪化するチェーン企業は少なくありませんでした。
電気自動車を販売する外資系企業としてテスラと競合するBYDは、日本国内に68件と、店舗数はすでにテスラの2倍以上です。
同社のホームページによると、開設準備中の店舗がすでに13件あり、出店スピードはかなり速く、100店舗体制になるのは時間の問題のようです。
テスラが2026年に出店を加速するとはいえ、店舗数でテスラがBYDを超えることは容易ではないようです。となると、テスラには少ない店舗数でBYDよりも日本市場で『存在感』を強く示すような出店方法をとる必要があります。
商業施設への出店に注力する場合、接することのできる潜在顧客が商業施設に来店した人に限定されるため、その地域での全体的な知名度が高まるかは疑問です。テスラの普及が本格化するにはまだ時期尚早な地域へ展開してしまう恐れもあります。商業施設同士の競合の激しい地域では、1店舗だけでその地域での存在感を高めるのは難しいと考えられ、出店する商業施設を厳選する必要があります。
店舗網を全国に広げることを優先するあまり、潜在需要の大きい都市圏での追加的な出店が進まないことも考えられます。出店は、未出店の地域へ面的に拡大するための出店と、すでに出店済の地域へブランドを浸透させていくための追加出店をバランスさせる必要があります。市場の大きさに合わせて店舗数を配分するように出店しているか?また、BYDの出店攻勢に対してどう対抗して出店していくのか?
以上のような観点でテスラとBYDの日本国内での出店状況を比較してみました。(つづく)