随分前のことですが、集客力抜群のある施設に隣接する施設の物件評価で大失敗したことがあり、その舞台は関西である、ということを過去の記事に書かせていただき、そのままになっていました。今回はその続きをお話しします。

この件は大変でした。

今だから言えますが、売上予測を月商3千万弱と出したら、実際は半分も行かなかったのです。

店前の通行の必然性がこれ以上にない強力動線にあったのにも関わらず。

その施設は桜島線(JRゆめ咲線)の沿線にあり、鉄道利用の客は駅を降りると必ず店前を通過してその施設に向かうように、周辺が一体的に開発されていました。京阪、日航、近鉄といったホテルも集積しています。住所は大阪市此花区。さあ、その施設は何でしょう?

答えは“ユニバーサル・スタジオ・ジャパン”(以下USJ)です。

USJとユニバールシティ駅を直結する動線上に店舗はあったのですが売上不振。

なぜだったのでしょう?

場所や状況は異なるものの、似たようなケースは他にもあるように思います。例えば、最近の例ですと、東京スカイツリーの周辺の商店街が、東京スカイツリーに沢山のお客さんが来るから商店街にも人が来るようになると思いきや、そうはならなりませんでした。

2つの共通点は何かというと、集客力がある施設に近接していたことのほかに、もう一点あります。

それは、“その施設の中で来場者の行動が完結してしまう”ということです。

利用客は一緒に施設に向かっている客より早く並んで、早く入場券を購入し、早くその施設に入りたいとまっすぐ前を向いて歩きます。そして無事に施設に入場すると、そこで遊戯、飲食、ショッピングなどの行動のすべてを、長い時間滞在しつつ、その施設の中で済ませてしまうのです。

途中に退場して再入場するような行動を、利用客はしません。

そのため、施設へ向かう時と施設から帰るときに、施設の周辺に立地する店舗にわざわざ立ち寄る利用客は少ないのです。

USJにせよ、東京スカイツリーにせよ、施設を運営する会社は、その施設外に落ちる可能性があるお金が全て施設内で落ちるように仕掛けるはずです。一度入場した来場客が外になかなか出られないような環境を作るはずです。当時はそのことに気づきませんでした。

このことを教訓とした場合、次の問をどうお考えになりますか?

<問>ある街の郊外に大型商業施設が開業する予定である。テナントとしての入居が叶わなかったので、その商業施設付近のロードサイドに出店を検討するべきか否か?

解説は明日のブログで。