有名で商圏の広い『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』

福徳社では、開業時に話題性の高かった首都圏大型商業施設につき、開業後1年以上を経過した現時点でどの程度消費者の日常的購買行動に定着したかを消費者行動から検証する独自リサーチ『商業施設利用実態調査2015』を実施しました。その結果の概要をお知らせします。

『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』は、本リサーチの分析結果では、『三井アウトレットパーク木更津』『酒々井プレミアムアウトレットモール』『KITTE』とともに【消費者が「定着していない」商業施設】グループに分類されました。リーセンシー・フリークエンシーともに低く、定着した顧客の比率も比較的低いためです。ここでは概要をご紹介します。

リサーチ結果(サマリー)
  • 『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』は、関東で最も有名な商業施設の一つであり、開業時に話題性が高かっただけでなく、開業後3年以上経過した現在も高い認知度を維持しています。
  • 若い女性のほぼ2人に1人は行ったことがあり、利用経験者の「また行きたい」という意向も高い人気スポットでです。他の施設の利用者で併用する人の割合が高いことも特徴です。
  • 一方、フリークエンシー・リーセンシーが伸びず、定着率は15.4%にとどまりました。観光地としての意味合いも強いため、他の商業施設と同列に扱うべきではないのかもしれませんが、話題性の高さから1~2度は行ってみたものの、その後リピートされていない施設の典型的な例と考えられます。
  • 商圏が広く、神奈川・埼玉方面からの集客が伸びていること、利用経験者数、特にシニア女性・若い男性の利用経験率が伸びていることなどから、「一度行ってみたい」と考える人はまだまだ一巡していない様子が読み取れます。当面は利用経験率が伸びる余地がありそうに見えます。
  • 中長期的には、利用経験者の3度目以降のリピートをどのように獲得していくかが課題となりそうです。
リサーチ結果(詳細)
1.認知度

『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』を「知っている」と答えた人の割合は、全回答者(1都3県に住む男女合計)の70.3%でした。これは、『渋谷ヒカリエ』と並んで、調査対象施設中最も高く、関東で最も有名な商業施設の一つであるといえるでしょう。

  • 都県別に見ると、神奈川県で比較的認知度が低かった。
  • 性別、性年齢別集計では、認知度に有意差は無く、幅広い層において、まんべんなく知名度が高い。若者にもシニアにも有名で、年齢層による差がない。

前回調査(2014年6月)時に『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』を「知っている」と答えた人の割合と今年の調査結果との有意差はありませんでした。開業後3年が経過しても認知度が落ちていないのは、観光名所ならではといえます。

  • 神奈川県と千葉県では認知度が若干下がり、東京都と埼玉県では横ばいである。
  • 性年齢別では、2014年に認知度が87.5%と最高だった10~20代女性の間の認知度が平均レベルまで下がり、その影響で男女別集計では女性合計の認知度が下がった。同様に、昨年高かった30~40代男性の認知度も平均レベルまで下がった。
2.利用経験率

『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』を「利用したことがある」と答えた人の割合は、全回答者(1都3県に住む男女合計)の35.4%と、トップの『渋谷ヒカリエ』と並んで高い結果でした。

  • 都県別で見ると、足元の東京都で利用経験率が高く、4割に達している。神奈川県では3割と、比較的利用経験率が低い。
  • 男女別では利用経験率に有意な差はなかったが、性年齢別では、10~20代の若い女性の利用経験率が47.6%と高かった。その他の性年齢セグメントも3割前後の高い利用経験率を示しており、客層は広い。
  • 『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』利用経験者プロフィールの特徴をみると、性別、年齢、婚姻の有無では全体との有意差はなかった。老若男女幅広い客層に利用されていることがうかがえる。職業では、「無職・定年退職」の人の割合が低い。これは、都市型商業施設に共通の特徴である。居住都県では全体との有意差はなかった。商圏の広さがうかがえる。

前回調査(2014年6月)時における『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』利用経験率と2015年結果との差異をみると、1都3県全体で、利用経験率が5.4%伸びました。特に、神奈川県と埼玉県からの集客が伸びています。副都心線の相互接続開始により、商圏が広がったことの影響が考えられます。男女別では、男性客の利用経験率が上がりました。性年齢別では、シニア女性と10~20代男性の利用経験率が上がりました。「一度行ってみたい」というニュートライヤー層がまだ一巡していない様子がうかがえるといえるでしょう。利用経験率は今後もまだ伸びる余地があると考えられます。

3.利用経験者の利用状況

『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』は、開業直後の集客と、「もう一度行きたい」と思った人のリピートをある程度獲得することに成功したといえますが、その観光地的性格からか、顧客のフリークエンシーやリーセンシーがそれ以上には高まっていません。調査対象商業施設との比較において、「日常的な買い物の場」として定着したとは言い難いのが現状と考えられます。

  • 『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』利用経験者の41.1%が「開業直後に行った」と答えている。
  • 開業直後利用者の61.1%が、その後リピートしている。
  • フリークエンシーが相対的に低い。
  • 2回以上利用したリピーターは55.4%にのぼるが、3回以上利用した利用経験者の比率は平均より低い。リピートしても2回までにとどまっている利用者が比較的多いといえる。
  • 平均利用回数は2.18回で、調査対象施設の平均よりフリークエンシーが低い。
  • 定着率 は15.4%で、調査対象施設平均より低い。
  • リーセンシー平均は11.4ヶ月で、調査対象11施設平均よりも長い。また、1年以上利用していない利用経験者が44.0%にのぼり、これは平均より高い。
  • 今後利用意向は高く、82.9%の利用経験者がまた行きたいと思っている。
4.他の商業施設との併用状況

商業施設利用実態調査2015【東京ソラマチ東京スカイツリータウン編】では、『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』利用経験者のうち、他の調査対象商業施設の利用経験があると答えた人の割合(併用率)詳細に示しています。これを見ると、『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』が関東広域から集客していることがよく分かります。

  • 『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』利用経験者のうち、他の調査対象施設の利用経験があると答えた人の割合を集計したところ、広域から集客している『渋谷ヒカリエ』『ダイバーシティ東京』の併用率が高かった。これは、他商業施設利用者と同様である。
  • ターミナル駅近くに位置する『ビックロ』『KITTE』の併用率も高い。
  • その他、1都3県の商業施設が幅広く併用されていることから、『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』の商圏の広さがうかがえる。
  • 今回の調査対象施設以外でよく利用する商業施設を自由回答で尋ねたところ、『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』利用経験者の1割強が『ららぽーとTOKYO-BAY』『イオンレイクタウン』をよく利用すると答えた。その他、多数の商業施設名が挙がっており、関東広域から来客している様子がうかがわれる。
  • 他の調査対象施設利用経験者にたずねても、『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』の利用経験があると答えた人はおおむね4~6割出現し、どの調査対象施設利用経験者においてもまんべんなく高い利用経験率を示した。このことからも、『東京ソラマチ東京スカイツリータウン』の商圏が広いことがうかがえる。

以上です。ご自身の印象と比べて、いかがでしたか?