動線について、観察すべきポイント(その2)

昨日の続きです。物件の前をどのような人が、どちらからどちらへ、どのくらいの量、通過しているかを計測・確認しました。

では、量と質の次は何を考えるべきか?

それは、その動線の「意味」と「理由」です。なぜ物件の前を人や車が通行するのか、ということです。

駅の出口付近は多くの人が通行しています。それはなぜかというと、駅を利用する人が必ず通過する、つまり、通行の必然性が高いためです。

そうした動線上の物件は非常に人気があり、賃料も高額です。

駅等の集客力のある施設(以下TG: Traffic Generatorの略)と別のTGの間を結ぶ動線は、通行の必然性が高く、強力になります。

しかし、あるTGの周囲に複数のTGが立地する場合には人や車の流れがばらけてしまうため、それぞれの動線の通行の必然性は低くなり、強度は弱まってしまいます。

立地判断において、動線を観察する時には、「どのような人が、何のために、どこに向かっているのか」も把握するようにしましょう。

次の記事では、動線の見方についての演習問題を出したいと思いますので、ぜひチャレンジしてみてください。