昨日の記事で掲載した『東京チカラめし』閉店店舗リスト(一部)から読み取れることは、主に2点です。

まず、2丁目、3丁目、6丁目などが目立つ一方で、1丁目が少ないことが挙げられます。

このことから、エリアの中心からやや離れた立地に出店しているケースが多く、駅と駅の中間地点、エリアの中心から2,3本通りを渡った場所などに多く出店していたことが考えられます。数年前に、数カ所で『東京チカラめし』を見て、危険な立地に出店している印象を受けたことを記憶しています。

さらに、1号店、2号店という店名が目立ち、同じ丁目に複数店を出店しているケースが含まれています。品川区上大崎2丁目、中央区八重洲1丁目、上野6丁目にそれぞれ2店舗などです。当時、至近距離に店があり、見境ない出店をしている印象を受けたことを思い出します。

以上の2点が重なりあい、しかも、短期間に一気に出店がなされたため、思うように顧客層が広がらず、立地の利便性の低い店舗から店舗売上が徐々に低下し、固定的に発生する高額な賃料等の経費負担に耐えられなくなり、店舗再編の名の下で、キャッシュアウトの生じている店舗を次々と閉めざるを得なかった様子が窺えます。

“東京ならば人はいるから大丈夫”という感覚で、開けられる案件があれば出店する、という流れだったのではないかと想像します。すぐに開けられる案件には訳があるのです。

そんな『東京チカラめし』も絶滅したわけではなく、2016年11月25日時点で、東京、神奈川、千葉、大阪に計12店舗存在しています(店舗リストはこちら)。「元祖焼き牛丼」として、原点である「焼き」にこだわって頑張っていらっしゃるようです。今後の展開では同じ間違いをなさいませんよう、見守りたいと思います。(了)