前回の問い:PHO24の日本での一号店はどこにあったか?

答えは、総武線の停車駅、東京の“市ヶ谷”です。

以下、再び「1年でたった3店“苦戦”フォーPHO24、浮上のカギは男?~運営元のセブン&アイ、女性狙いも目論み外れか~」の記事からの引用です。

・・・いざ蓋を開けてみると、市ヶ谷1号店開業から約1年が経過したものの、新規出店は池袋と大森の2店舗に過ぎず、合計3店舗止まりです。売り上げが好調であれば、次々と出店を重ねているはずですから、おそらく当初の目論みからは大きく外れているのでしょう。

この記述は悪くないので引用させていただきました。(その後の論旨に関しては、やや強引な印象を受けましたので敢えて引用しませんでした。)

それはさておき、PHO24は、“市ヶ谷→池袋→大森”の順に3店舗を開けたことが分かります。東京都内に店舗を集中させているとはいえ、この駅名の選定方法を鑑みると、既存店舗の売上が好調になるわけがないと言わざるをえない店舗展開方法です。

市ヶ谷が、当該ブランドの日本参入一号店としての価値に関する情報発信を可能にするエリアか?と訊かれたら、私なら“いいえ”と即答します。

PHO24の店舗展開例は、オフィス傾向の高い市ヶ谷、超広域商圏の池袋、中小企業が多く下町の風情が残る大森と、初期段階からブランドイメージが拡散してしまう店舗展開方法です。やはりセブン&アイ・フードシステムズの都合による出店であり、“もったいない店舗展開”をしていたと言わざるを得ません。

一号店の場所としてなら、無理に銀座を選ばなかったとしても、2号店の池袋の方が良かったと言えます。

日本国内で定着するという意味での成功を成し遂げたいのなら、一号店の立地は、そのブランドに特別なイメージを与えると同時に集客とその結果生じる売上高をもたらすものなので、チェーン本部には、一号店の立地をより主体的に選定すべきものであるという認識を持つ必要があります。