土地勘をつくるための「地図の読み方」

様々な地域について土地勘をつくることは、店舗開発者にとって業務上不可欠なことの一つですが、土地勘をつくる際に最初にすべきことは何でしょう?

“現地に行く”というのは残念ながら2番目で、最初にすべきことは、やはり地図を見ることだと思います。

今はYahoo!やGoogleで通常の地図の他に航空地図も見ることができますが、今回おススメしたいのは紙の地図です。書店で売られている市販の地図で構いませんので御用意ください(コピーでもOKです)。

地図を読む目的は「仮説をつくること」

ところで、地図を見るとはどういうことでしょう?街のどこに何があるかを確認する、あるいは、目的とする場所までの行き方を確認する、などが地図を見る目的として考えられますが、ここでは店舗開発的な地図の見方、いや、一歩進んで、“地図の読み方”を共有させていただきます。

“地図を読む”目的は、出店するとしたらその街はどのような街か?そこは一店舗で効率よく売上が獲得できるマーケットか?出店するとしたらどのあたりが候補に挙がるか?などの問いに対する“仮の答え”を作ることです。仮の答えを“仮説”といいます。地図を読んだだけで得られた仮説なので、それについては後日現地確認が必要ですが、まずは“仮説をつくること”が地図を読む目的です。

地図を読んで仮説を作るだけなら、今日からできますし、方法が分かれば色々な地域について短期間でできてしまいます。手元に地図を置き、空いた時間に地図を読んでみてください。これは“商圏分析”のトレーニングにもなります。商圏分析は他人に頼るのではなく、ご自身で行った方が自分の血となり肉となると思いますので、ぜひ日課に組み入れてみてください。

私自身、土地勘が求められる地域が一気に全国に広がってしまい困った時期がありました。そのころ“ただ何となく”やっていた地図の見方を、少しずつ画一的な方法にしないと時間がなくなるということで“読み方”にしました。よろしかったら参考にしていただきたく、具体的な方法をご紹介しますので、ぜひこちらの動画をご覧ください。

店舗開発担当者は、効率的に土地勘をつけるために地図を「読む」べし。実際どうやるか?文字だとなかなかお伝えしにくいので、実際に地図を使って動画で解説しました。

  • 00:00 店舗開発者が「地図を読む」ことの重要性:短時間で土地勘をつけるための効率のよいトレーニング
  • 01:30 「地図を読む」とは、具体的に何をするのか?用意するものは?
  • 02:17 地図の見方:心構えと確認する事項(1.商圏がいくつに分かれるか?2.商圏になりにくいものは?3.その街に出店するとしたら?)
  • 5:08 実践例①つつじヶ丘駅〔京王線〕周辺地図を読んでみる
  • 8:30 講師による仮説メモの例(つつじヶ丘駅駅周辺)
  • 10:18 実践例①吉祥寺駅〔京王線・JR線〕周辺地図を読んでみる
  • 14:17 講師による仮説メモの例(吉祥寺駅周辺)