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商売の観点で歴史を振り返る7|司馬遼太郎著『新史太閤記』にチェーン店多店舗化を学ぶ

前回に続き、“歴史に学ぶ”シリーズです。『新太閤記』主役の豊臣秀吉を含む戦国武将をチェーン企業の本部、城を店舗に例えて、起こる出来事を多店舗化の過程にダブらせて読むと、ただの小説ではなく、仕事の参考書になります。

今回は、“新規出店”が困難な市場を説明している上巻511ページです。

播州は、難国であった。なにしろ国中に三十六人の豪族がひしめき、それぞれ城をかまえて割拠している。それらのあいだを、おなじ播州人の(黒田)官兵衛が駆けまわって織田帰服を説いたればこそ、わずか二ヶ月でこの国は織田方の地図に塗りかえられた。その間、藤吉郎が武力に訴えねばならなかったのは上月城一ケ所だけであり、他はみな外交で片づいた。

播州は現在の兵庫県の一部です。商業に相応しい平らな土地が山と海に挟まれており、手狭なだけでなく東西に長く伸びている地形をしています。ただでさえ展開が難しい市場ですが、そこは交通の要所でもあるため既に地元の競合が場所を抑えています。

市場規模が小さいうえ、顔の見えない競合が既に無数にいるやりにくい状況で、全国展開する後続企業はどうすべきかとうことを考える際に参考になる文言です。

新規出店よりは、地元企業の“FC化”“子会社化”をはかるべし、と言われているようにも読み取れます。逆に、大手ではない小規模企業や個人開業の場合は、播州のような大手の攻めにくい市場を選定することも、策に含める価値があるということでしょう。

続きは次回のブログで。


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