ラーメン二郎の既存店分析【2】めじろ台店編~デスクリサーチと現調の実践~

ラーメン二郎の既存店分析【2】めじろ台店編~デスクリサーチと現調の実践~

首都圏の一番西にある、都市型ロードサイド立地のラーメン二郎

前回に引き続き「ラーメン二郎」の既存店分析ということで、今回は既存店の2軒目「めじろ台店」をご紹介します。店舗開発の観点でラーメン二郎を見てみるとどうなるか?を、物件調査の仕方や売上予測の考え方も関連してお話します。

前々回の記事では、首都圏のラーメン二郎の店舗を地図上にプロットすると、三田の本店を中心として同心円状に店舗が広がっている様子や、一点一点の商圏がかぶらないように出店しているような印象を受けるという話をしました。今回はその地図でいうと一番西の端にある「ラーメン二郎 めじろ台店」に注目してみたいと思います。

まずはいつもの通り、地図を確認しましょう。

めじろ台という京王高尾線の駅があり、そのめじろ台駅からお店まで通り沿いに歩いていくと、優に500メートルを超えます。めじろ台駅から500m 以上離れているという場所です。

ですから、これは駅前の中心市街地的な要素、プラス、ロードサイドの側面も含めた、都市型のロードサイド立地なのではないか、ということが地図から想像できます。

jSTAT MAPで商圏情報を確認する

次に、jSTAT MAPを使って、めじろ台店を中心としてそこから徒歩20分でどこまで到達できるか、とい徒歩20分圏の状況を確認します。こちらの図で、青色の線の枠の中です。

これを見ますと、2つの通りがあり、この通りに沿って、東西方向と南北方向に、通りに沿って20分圏が広がっているという大まかな傾向を読み取ることができます。

また、この20分圏内には、めじろ台駅だけではなくて山田駅という駅もあります。徒歩20分圏内に2つ駅があるということも確認できます。

同じくjSTAT MAPが作成してくれるリッチレポートを確認します。それによると、徒歩20分圏内の人口は、めじろ台店の場合は1万9034人です。世帯数は8129世帯となっています。

これらを組み合わせると、世帯人員(人口を世帯数で割った一世帯当たりの人口)がわかるのですが、めじろ台店の場合は一世帯あたり2.34人となります。リッチレポートにはめじろ台店がある八王子市の数字も出ていますので、八王子市の人口を世帯数で割ってみると、2.28人という数字となります。ですから八王子市の平均に比べると、めじろ台店の商圏は、やや世帯人員が多いということがわかります。お子さんのいる世帯が多いのかなとか、2世代にわたって一緒に住んでいる家族が多いのかなとか、色々な事が想像できると思います。

jSTAT MAPのリッチレポートを使うと、このような数字を確認することができます。

現調報告

さて、実際に現地を見てきました。現調の様子は、こちらの動画をご覧ください。

午後3時半でしたが人通りは非常に少ない。周辺環境を見ますと、片側2車線の道路が走っています。駅から500m以上離れていて、自動車通行の多い通りに面しているということで、この立地は都市型ロードサイド立地と分類することができます。駅から人を呼べないことはない、しかし、車で行くほうが便利、という側面も持つロードサイドです。

ロードサイドで必要なのは駐車場ですが、これがすぐには見当たらない。お店の看板を見ると、駐車場は4台あるそうです。お店から見ると、交差点を挟んで反対側に空地があって、そこが駐車場になっており、そこの駐車場の一部を車用としては4台借りていることが看板で表示されていました。

ここで、めじろ台店と、前回取り上げた仙川店のデータを比較してみたいと思います。商圏人口が、めじろ台店は19,034人、対して仙川店は45,753人。人口だけでこれだけの開きがあります。また、世帯人員では、仙川は2を下回っているのに対し、めじろ台店は2を上回っているという違いが見受けられます。商圏の特徴として、一人暮らしの人が多い地域と、ファミリー層が多いと想像される地域という違いがあることが数字の上から想像できます。

こうした既存店のデータは、最終的に何に使うかというと、新しい店舗を開けるときの売上予測に使います。そのために、このように既存店のデータを集めるんですね。

今のところ2つの店舗の数字しかないんですけれども、この2つの数値を見てどちらが売れていると考えられるでしょうか。こんなことを考えます。

順当に考えると、仙川の方が売れているのではないかと考えられます。周辺人口や世帯数そのものが違いますし、ファミリー層と一人暮らし層が多いところでは仙川の方が有利ではないかというふうに私は考えますが、これをどう考えるかは、絶対こうだというものはありませんので、皆様もぜひいろいろなことを考えてみていただければと思います。

(僭越ながら)めじろ台店の立地についてのコメント

このめじろ台店は、都市型ロードサイド立地と言って良いと思います。駅から歩いて来られないことはないんですけれども、ロードサイドの側面が非常に強い立地と言って良いと思います。

こういう立地は、ラーメン二郎さんにとってはあまり経験がなく、得意とは言えない立地なのではないかと思います。ラーメン二郎さんに限らず、ラーメン屋さんでこういうケースは多いような気がします。

駐車場が近隣に設置されてますが、申し訳ないのですが、ちょっと後から付けたような感じは否めない。ラーメン屋さんの場合、想像以上に駐車場台数が必要になります。

それから、お店の前の看板を見る限りでは、ご苦労の様子がうかがえて、いろいろ集客について予想しなかったことが起こったのではないかと想像しました。

そういったことを考えますと、ドライなチェーン本部であれば、リロケーションを優先的に検討する店舗の一つになり得るのかな、などということを考えた次第です。以上参考までに、というお話でした。

次回は3軒目を見て、3店舗での比較をしてみたいと思います。続きは次回のブログで。

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