前回の続きです。車の運転を“陸上の発想”、船の運転を“海上の発想”と名付けると、多店舗展開は、現実は“海上の発想”で進んでいるのですが、関わっている人々は“陸上の発想”を用いているとはどういうことか?

よく聞く話に、既存店の売上が芳しくないから出店を“止める”というものがあります。

車のエンジンを止めると車は停止するという陸上の発想では、出店を止めると会社は現状にとどまることになるのですが、実際は社外の環境が水面のように動いているため、会社はとどまっているとは限らず、実は思いもよらない方向、しかもだいたい良くない方向、に進んでいるのです。

出店を止めるために出店機会を断った相手が相手で、その後の出店機会を全て失った場合などが良い例です。また、出店を止めたからといって既存店の売上が回復したという話はほとんど聞くことはありません。

また、陸上の発想でまっすぐ進んでいると思っていても、実際は水面の動きよりも自社の進みが遅い場合、目的地に近づくどころか真逆の方向へ進んでいるということもありえるのです。海上の発想では、まっすぐ進むだけのためにある程度の“スピード”が求められるのです。

地面の上ばかりにいると、止まると動かなくなるという“陸上の発想”が当たり前なものと思うようになるものです。しかし、環境は水面のように動いているのです。“海上の発想”を養う意味でも小型船舶操縦士にチャレンジしてみてください。

続きは余談も含めて次回のブログで。