前回の続きです。さて、商業施設でモノが売れなくなり、モノに代わる”何か”を売らなければならないと言われるようになって久しいですが、その“何か”が何なのか?はなかなか定まらないようです。

商業施設は、テナントに空きが出るとテナントを埋めなければならないため、どうしても短期的な視点にならざるを得ません。また、商業施設というのは形のある“物”としての商品を売る場所という固定観念のようなものに縛られてしまっているのかもしれません。ただ、それは企業に長く勤める場合、やむを得ないことだと思いまし、その固定観念から解放されるためには、退職して別の仕事をするなりしてまとまった時間を経ることが必要なのかもしれません。しかし、それが難しいとなると、その“何か”は“何か”のままであり続けます。その結果、引き続き“物”としての商品を売るテナントの誘致が繰り返されるのでしょう。こうした状況にあって、では、どう考えたらよいのでしょうか?

“物”としての商品の多くは、実店舗に行かなくてもネット経由で購入することができるようになりました。少し前までは、都心に住んでいないと新しい情報に乗り遅れるというようなことが言われていましたが、現在は、最新のニュースや出版物をどこにいてもIT機器を使って入手できるようになりました。

そのような中で商業施設が考えるべきことは、今後、消費者が実際にショッピングセンターまで赴かなければならない“理由”として何を新たに付け加えることができるか?であると思われます。

しかし、これはあまり難しいことではなく、“従来の商業施設が用いてきた考え方”を延長させれば良いような気がしています。“コト”消費という言葉で終わっていてはいけないのです。

続きは次回のブログで。