もったいない出店【1】同じデンマークの雑貨屋でなぜ二号店も出せないか

もったいない出店【その1】「SφSTRENE GRENE(ソストレーネ・グレーネ)」

日本は舶来物に特別な意味が付与される不思議な国で、デンマークの“百均”やアメリカの“ポップコーン屋”に顧客が行列し、あたかも高級ブランドのように店舗展開する現象が起きます。

しかしその陰で、日本に進出した海外のブランドであっても、同様な現象を起こすことが出来ず立ち往生するブランドが存在するのも事実です。

イオンモール幕張新都心には、入口の手書きのボードにさり気なく『ヨーロッパ以外で初出店』と書かれたブランドがあります(当然、日本での一号店です)。2013年12月開業とのことで、イオンモール幕張新都心の話題性を高めるためにテナントとして選定されたブランドだと思われます。

このブランドをご存じの方がどのくらいいらっしゃるでしょうか?

それは「SφSTRENE GRENE」(ソストレーネ・グレーネ)というデンマークの雑貨屋です。ホームページで店舗名が確認できるものだけでも、デンマーク国内に40店舗で、地名からも全国に店舗網が拡大していることがうかがわれます。国外では同じく北欧のノルウェーに32店舗、スウェーデンに3店舗、更にフランスに2店舗、オランダに1店舗、スペインに 4店舗、そしてなぜか日本に1店舗を展開しています(以上は2015年8月23日時点の数字)。

ちなみに、ブランド名はグレーネ姉妹という意味です。その中の「φ」という文字はデンマーク語特有のアルファベットの一つで、外国人には恐怖のアルファベットです。なぜなら、発音が難しいためです。喉を大きく開いて低音で「オー」と発音します。

余談ですが、デンマーク人がよく飲む“ビール”にはこの文字が入り「φl」です。デンマーク語で最初に覚えるようにとデンマーク人に言われるフレーズは、「Jeg skal have faedφl.(ヤ スカ ヘ フェドゥオール)」で「生ビールの大をください」と言う意味です。これは私自身がデンマークに留学した際に、デンマーク語の先生に教わったことです。しかし気温がマイナス10度くらいになると、唇が寒さで動かなくなり、この発音方法のありがたさが分かるようになります。

さて脱線しましたが、北欧・デンマークのブランドには好意的なイメージを持つ消費者が多く、彼らもフライング タイガー コペンハーゲンのような展開ができてもおかしくはないのに、開業後約1年10カ月が経過した今、まだ二号店さえ開業できていないのはなぜでしょう?

郊外型ショッピングセンターに店舗があり、購買点数も多いのではないか?と思って訪店してみましたが、予想に反しており、自分も含めて、博物館のように陳列されている商品を眺めて帰ってしまうお客さんが目立ちました。

何が違うのでしょう?

このような問題になると、商品が消費者に受け入れられなかった、価格が云々、などと原因を品質や価格に求めるきらいがありますが、ここでは少々違った切り口で考えてみたいと思います。続きは明日のブログで。