よく“ブランド”という言葉を耳にします。これからしばらく、多店舗化する企業の“ブランド”について考えてみたいと思います。

ブランドという言葉も正確な定義がよく分からないままに使われている言葉のように思えますが、手元にあるコトラー先生のマーケティングの教科書『マーケティング・マネジメント』では、“製品ライン内のアイテムと結びついており、その出所や性質を特定するために用いられる名称”という記載があります。

ブランド(品)というと何か“高級品のような特別のイメージ”を持ちますが、本来の意味は、“その商品を特定するための商品の名称”なのです。企業名や業態の名称も全てブランドです。

しかし、そのブランド(名称)に何らかの“プラスα”が足されると別の意味が生まれます。これが先ほども出てきた“何か高級品のような特別なイメージ”に該当します。また、こうした特別な、とりわけ好意的なイメージには価値があり、その価値を“ブランド力”という言葉の意味に含ませることがあります。

ブランド + α → “ブランドイメージ” あるいは “ブランド力”

自社の業態のただの名前に“何か特別なイメージ”を与えることを“ブランディング”と呼ぶことにします。これに成功すれば認知度(知名度)も高まりやすくなり、店舗売上も高まることが期待できます。

ただ、ご注意いただきたいのは、ここではαの符号が“+(プラス)”になっていますが、“-(マイナス)”になることもあり得るということです。ブランドイメージやブランド力は上下に“変動する”ということです。東芝、フォルクスワーゲンなどは、昨今の企業ブランドのイメージが“-(マイナス)”にあるようです。

続きは明日のブログで。