出店戦略と企業業績の関係について、昨日の続きです。

議論の出発点は、既に明らかとされており、当ブログでも何度か言及した“ドミナント戦略は収益性を高める”ということです。

従って、下の図の5つの出店戦略のタイプの中では、“単一ドミナント戦略”の収益性が最も高い、と最初は考えるべきで、それと比較して他の出店戦略のタイプの収益性が高いか低いかを確認することが必要です。そこでは、他の出店戦略タイプで“単一ドミナント”よりも収益性が高いものが存在することが期待されます。そうでなければエリアドミナント形成後に企業が全国展開を志向する動機が無くなってしまうためです。

サービス企業の出店戦略の5つのタイプ

戦略と企業業績の関係は、サービス企業の属する業界によって異なることが考えられるため、業界ごとに分析を蓄積する必要があります。

詳細は割愛しますが、その一環で私が行った学習塾業界の分析結果によれば、“単一ドミナント戦略”の収益性より高いことが示された戦略は“分散型全国展開”のみでした。

“学習塾は迂闊に地域拡大をすることはすすめられない”、という示唆が得られました。

明日からは、具体的なケーススタディーとして、「開成教育グループ」(株式会社成学社)の出店戦略を詳細に分析してみたいと思います。

続きは明日のブログで。