東京の私鉄T社の主力T線のNMG駅周辺にまつわるお話です。

今から15年ほど前の西暦2000年当時は、今のような高層ビルはほとんどなく、高架を走っているT線の電車がどのくらいの大きさに見えるかによって、そこからNMG駅までの距離を目測していました。なぜか行くたびに曇天の日が多く、また、たまたまですがNMG駅を起点とする地下鉄H線の路線図上のカラーがねずみ色であることも重なって、NMG駅の個人的なイメージはねずみ色です。

今でこそ日本国内で1000店を超え、すっかり日本人の日常生活に定着することに成功したコーヒーショップS社は、NMG駅周辺に現在3つ店舗があります。

1店舗目はS社のNMG店。改札を左にまっすぐ歩くと左手にあります。西暦2000年当時の現況は“ガソリンスタンド”だったような記憶があります。そこにビルを建てる計画があり、その一階に出店してはどうかと持ち上がった話で、東京の主要ターミナル駅の一つであるS駅より各駅停車でも2駅目ということもあり出店することになりました。

その後、駅の真横にGTタワーが開業した際に2店目を出店。当時のS社の運営部門は自社競合(カニバリ)を恐れる人がほとんどで、担当は社内調整に苦労していたはずですし、自身もNMGに何店舗出せるのか?2店舗行けるのか?といったことの理由付けに労力を割いていたはずです。

その後、周辺の話題としてはNMGアトラスタワーの完成がありましたが、店舗数に変化はなく時間が過ぎていきました。

そして2016年11月、“NMG高架下”が開業。駅の改札口を出てすぐの横断歩道を渡った真正面にS社が開店しました。誰でも視認可能な、通行人の吸い込みが良い抜群の立地です。しかもテイクアウト専門の窓口も併設された使い勝手の良い店です。

残念なのは、直営店舗ではないことで、“蔦屋書店”のサインが綺羅びやかに目立っています。NMGのS社の出店は十中八九これで打ち止めでしょう。

以上、2店開けるのに揉めていたこともあったNMGですが、“一番良いところ(立地)はFCに持って行かれた”というお話でした。