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売上予測再考4|重回帰の前に~航空写真で商圏の状況を確認する~

前回の続きで、市場規模の数字の見方に関してもう一点追加です。

既存店舗からある長さの半径の円内の人口等を市場規模の数字として扱う場合に、その数字は大きいのに売上高がそれに伴わないということがあります。このようなときに、特に路面店、郊外ロードサイドの店舗が多い企業様の場合、ぜひ行っていただきたいことがあります。それは“航空写真”の確認です。

GISシステムなどで数字を求める際に、手っ取り早く、だれが行っても同じ数字が出せるため、ある半径の円内の人口等を市場規模の数字として扱うことがよく行われます。そこには商圏の形が円形であるという前提があります。しかし、商圏の形が円形になることは考えにくいものです。詳細は別の機会にしますが、商圏の形が円形になるにはいくつかの条件があり、それらを満たすことはまずないと考えて良いです。

人口が円内に均等に分布していることは考えにくく、店舗の比較的近い距離の場所には人口の張り付きの弱いものが多くあり、円の端のあたり、つまり円の中心に位置する店舗から離れた領域、に人口が集中していて、円内の人口を高くしているということがありえます。

こうした数字だけでは分からない事柄を把握するために活用したいのが“航空写真”です。

Yahoo Japanの地図などで簡単に確認できます。地図だけでは分かりにくいのですが、航空写真ですと、田畑、河川、山間部、湖、池、古墳、公園、グランドなどの、商圏になりえないものや商圏を分断するものの張り付きが即座にわかります。商圏になりにくい施設の存在や、それらが面的に占める割合も把握することができます。逆に、住宅やビルなどの分布から人口の集中する地区がどのあたりか、交通網がどう配置されているか、なども確認することができます。数字は大きいものの、店舗周辺には人があまりいないという場合、売上高は低くなってしまうものです。

大型商業施設等が集積する地域も市場規模の数字は大きく出ます。しかし、大型商業施設が集積する、とは、大型商業施設が土地を区分けし、お互いに消費者を囲い込みあっている、ことを意味します。この場合も、その街がどう区分けされているか、また、店舗や物件のある場所や、入居する可能性のある大型商業施設そのものの、その街の中心からの位置関係などを航空写真で確認することができます。

市場規模の数字が大きいのに売上高が思わしくない店舗については、航空写真で商圏の状況を確認してみてください。場合によっては、数字を実質的な値に割り引いて考えることも必要となります。これは新規物件の判断のときも同様です。市場規模の大きさだけに目が行ってしまい、強気の売上を見込んだものの、開業したら振るわなかったという事態は避けたいものです。

店舗開発の業務の質を上げるのを手伝ってくれているかのように航空写真が手軽に見られるようになりました。ぜひ多用してください。

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