ロードサイドの出店の場合、複数の生活道路が交差する交差点付近が失敗の少ない立地である、ということに異論は無いように思われますが、それに次ぐ立地をどのようなところに求めたら良いか?ということを考える上で注目に値する新店がありました。

それは『ジョイフル東京八王子店』です。高尾街道を高尾方面から北上すると“八王子四谷町”という、その周辺では交通量の多い交差点があり、そこを陣馬高原方面へ“左折”してしばらく行った“右手”に店鋪はあります。

八王子市の西部は、八王子駅からバス路線が様々な住宅地に向かって走っています。これは、家と駅を行き来する往復動線が八王子駅から何本も出ていることを意味します。また地元の中小企業も多く、東京都内ですが地方都市のような雰囲気を感じとることができます。地元の個人商店や飲食店も多く、チェーン店にとっては非常に出店しにくいエリアであるといえます。

今年の4月25日に開店していたそうですが、ジョイフル八王子店を発見したのは先月が初めてでした。同じ陣馬街道沿いにある“大進亭”という定食屋行くためにわざわざ周辺に行った際に偶然見つけました。そのくらい、周辺住民・従業員等の後背地に用事がある人以外の人には通行の必然性が乏しい地域です。最近コンビニの出店や改装が進んでいる印象を持っていましたが、全国チェーンのレストランの出店はとても新鮮に感じられました。こうした店舗が生存するのであれば、八王子市西部のような市場にもチェーン店の出店チャンスが増えるように思えますので、しばらく定点観測をしてみたいと思います。

さて、なぜこの出店が注目に値すると考えるか?です。

これは、先程もお話した「交通量の多い交差点を左折してしばらく行った“右手”にある」ということに関連しています。この場合、“右手”にあるか“左手”にあるかでは大違いであると考えられるのですが、この“右手”にあることの意味を皆さんはどう評価されますか?

まずは演習問題で考えてみましょう。続きは次回のブログで。