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学習塾・予備校多店舗化の危険な兆候3|『臨海セミナー』出店拡大の軌跡(1990年代)

前回までで、臨海セミナーの多店舗化は、1990年代の前半に出店スピードがやや上がったこと、対象を高校生に広げたことが確認できました。

今回は1990年代後半を振り返ります。詳細は末尾に記載するとして、ポイントをまとめます。

まず出店スピードについてです。

  • 1995年(平成7年) 3月         藤沢北校・湘南台校・大学受験科東戸塚校・金沢文庫校(中学受験科)開校
  • 1995年(平成7年) 7月         上大岡校 開校
  • 1995年(平成7年) 12月       戸塚東校・北久里浜校 開校
  • 1996年(平成8年) 3月         金沢文庫西校・並木校・大船校 開校
  • 1996年(平成8年) 7月         保土ヶ谷校・三ツ境校・湘南深沢校 開校
  • 1996年(平成8年) 12月       二俣川校・鶴ヶ峰校・六浦校・平塚校 開校
  • 1997年(平成9年) 3月         大学受験科久里浜校・辻堂校・星川校 開校
  • 1997年(平成9年) 7月         大和校・六ツ川校・茅ヶ崎校 開校
  • 1997年(平成9年) 9月         大学受験科大和校 開校
  • 1998年(平成10年) 2月       溝の口校・大学受験科戸塚校 開校
  • 1998年(平成10年) 7月       綱島校・本厚木北校・青葉台校・大学受験科上大岡校 開校
  • 1998年(平成10年) 10月     新社屋ビル完成,本部移転
  • 1998年(平成10年) 12月     屏風浦校・大倉山校 開校
  • 1999年(平成11年) 2月       大学受験科藤沢校 開校
  • 1999年(平成11年) 3月       相模大野校 開校
  • 1999年(平成11年) 7月       たまプラーザ校・和田町校・井土ヶ谷校・伊勢原校・本厚木南校 開校
  • 1999年(平成11年) 12月     相模原校 開校

1995年から1999年まで、毎年の出店数は7→ 10→7→8→8となっており、出店スピードは上昇していることが分かります(なお、前回の記事も含めて、ここでは簡略化のため、大学受験科・中学受験科などの新たなコースは既存の校舎で新たに開校した場合が考えられますが、その場合も1校舎と数えさせていただきます)。

この間に中学受験科がスタートし、高校生対象の大学受験科は、東海道線・横須賀線の駅や、京浜急行の主要駅である上大岡駅など乗降客数が多めの駅で6校舎増えています。従来の地盤であった横浜市南部に出店余地がなくなったのか、あるいは、会社として拡大基調に入ったのか、東海道線・相鉄線・小田急線などの沿線に教室が増え、神奈川県内における教室網の地理的な広域化が進んでいることが分かります。1998年には新社屋ビルが完成し本部が移転したことを考えると、急拡大に向けた準備が着々と進んでいた時期と捉えられそうです。

1999年の教室数のべ56校舎(実際の数字とは誤差があると思われますが、その点は御容赦ください)のうち8割弱が1995年以降に開校しました。これは5年で店舗数が4倍弱になったことを意味します。教育サービスという、サービス業の中でも特に従業員の人的な能力が重要な意味を持つ業界では、人的能力の育成が教室数の増加ペースに追い付いていたのかについては気にかかるところです。

次回は2000年から2009年までを振り返ります。同社はついに県境を突破します。

続きは次回のブログで。

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