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5.衛生措置再強化。ジュネーヴの今|スイスと日本で考える“ニューノーマル”の行方

【第5回】コロナ禍を経てお客様の生活様式や買物行動が変化し、リテールビジネスの現場は今、対応を迫られています。が、それは日本国内に限ったことではありません。世界のリテーラーが似たような課題に同時に直面するという現象は、これまであまりなかったことのように思います。

そこで、現在進行形で変化する“ニューノーマル”は今後どうなっていくのか?というテーマで、スイス・ジュネーヴに住むリテールビジネスに詳しい友人と、日欧の状況を情報交換しながら一緒に考える対談シリーズを連載しています。連載第1回はこちら

小泉 真理(福徳社@東京都八王子市):ヨーロッパでの新型コロナウイルスの感染拡大が日本でも大きく報道されているので、今回は臨時に、その話をお伺いしようと思います。そちらでは再び、緊迫感が高まっているようですが?

上月 美穂(@スイス・ジュネーヴ):そうなんです。スイスでは、ここ数日の新規感染者は、平均で、一日あたり2000人以上にのぼっています。今日はなんと3000人…。一時、フランスとの国境をまた閉めるかも、なんていう噂もありましたが、今のところまだ開いています。

小泉:ジュネーヴで生活されていて、陽性者が増えている実感はありますか?

上月:陽性者も、クラスメートの保護者、職場の同じフロアの人など、少し身近に聞くようになりましたが、皆さん軽症です。

小泉前回のお話で、ヨーロッパのこの夏のバカンスは、安全に気をつけながら、創意工夫して旅行を楽しんだ方も多かったとのことでしたが、そうして旅行に行った方々が今、肩身の狭い思いをされていないか心配です。

上月:ロックダウンが解除されたときは、バカンスに行った人が持ち帰ってくるんじゃないか、などと言われていましたが、今一番多いのは、最近までマスク着用が義務ではなかった職場内での感染と、家庭内感染と言われています。

小泉:ジュネーヴでは今、どういう衛生措置がとられているのですか?

上月:これまでは、ショッピングセンターやスーパー内ではマスクが義務付けられていました。しかしながら、職場ではマスクをしなくてもよく、また、学校では高校生以上だけでした。
それが、10月14日の衛生措置の対策強化により、全ての施設内、職場と学校でも(ただし、12歳以上)マスクが義務付けられました。

小泉:日本の職場では私が見るところ皆さん自主的にマスクをしていますが、そちらではついに義務化されたんですね。

上月:また、15人以上の私的な集まりは禁止となりました。
以前からそうでしたが、クラスターが発生した場合に参加者のトラッキングができるように、幹事は参加者の連絡先リストを作成し2週間は保存、厚生当局に求められたら提出できるようにしておかなければなりません。これは、レストランでも同様です。100人までならイベントは開催可能ですが、通常の衛生措置(手の消毒、社会的距離1.5mなど)に加え、マスクの義務可、そして、飲食サービスは立食やビュッフェはNGですが、着席式ならOKです。

小泉先月には、最近やっと職場に出勤できるようになってきて、学校も始まって…、とおっしゃっていましたが?

上月:仕事は、再び、リモートワークを選択する方々が増えてきました。職場ごとにPCR検査を義務付けているところもあります。
学校のほうは、中学生以上の校外学習が、日帰りはOKですが、宿泊が禁止になってしまいましたね。幸い、来週一週間は、こちらの学校は秋休みです。お子さんの休みに合わせてリモートワークに切り替えたり、お休みを申請している人も多いので、社会的距離を取るには絶好のチャンスです。強化対策に加え、休み明けの新規感染者数の減少を期待したいところです。

小泉:この冬、いろいろなもののオンライン化にますます拍車がかかりそうですね。次回の対談でその辺をお話したいと思います。

【対談第6回】「オンラインで買うもの、買わないもの」に続く

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