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3.コロナで変わった?EUの買物行動|スイスと日本で考える“ニューノーマル”の行方

【第3回】コロナ禍を経てお客様の生活様式や買物行動が変化し、リテールビジネスの現場は今、対応を迫られています。が、それは日本国内に限ったことではありません。世界のリテーラーが似たような課題に同時に直面するという現象は、これまであまりなかったことのように思います。

そこで、現在進行形で変化する“ニューノーマル”は今後どうなっていくのか?というテーマで、スイス・ジュネーヴに住むリテールビジネスに詳しい友人と、日欧の状況を情報交換しながら一緒に考える対談シリーズを連載しています。連載第1回はこちら

福徳社(@東京都八王子市):日本の街は、局地的には少しずつ客足が戻ってきていると聞くこともありますが、まだまだ商業的に大変厳しい状況が続いています。

上月 美穂:(@スイス・ジュネーヴ)ヨーロッパのリテールは、先月には既に消費が戻る傾向にあったようです。Eurostat(EU統計局)の最近のデータを見ると、こんな感じです。

  • 2020年8月のEU全体の小売売上高(Retail Sales)は、2020年7月に比べて3.8%増加した。
  • コロナ禍前の2020年2月と比較しても、小売売上高全体は102.4%(ユーロ圏では103.1%)まで回復している。

最近またヨーロッパでは新型コロナの感染者数が増加傾向になっているので、この先どうなるかはわかりませんが。

 

福徳社:思ったより回復しているようですね。なんだかお話を伺っていると、日本国内のほうが悲観的なムードが漂っている気がします。

 

上月:といっても、アパレルは引き続き大打撃を受けています。業種別にコロナ前後の売上を比較してみると、こんな感じです。日用品、家電製品・家具、飲食料品はコロナ前より売れているようです。

 

福徳社:これ、分かりやすいですね。車で外出せず、オシャレにも支出せず、家の中のものを充実させている。おうちの食費も増えている、と。 

 

上月:皆さん、しばらく消費をがまんしていた分も、買い物はし始めたけれど、お金をかけるものの配分は、以前とは変わってきているのではないかと思います。
もっぱら家の中とか家の近隣で過ごしていると、家の中のものが必要になりますよね。私も最近椅子を探しているのですが、欲しい物は売り切れていたりします。デンマークのイケアはコロナ前より成長しているそうです。H&Mもホームファニシングに力を入れています。
経済の実態を反映していないという指摘もありますが、株価も戻ってきているし、最近は、こちらではそんなに不景気なムードは感じなくなってきています。 

 

福徳社:日本は、私の感覚ですが、今海外からお帰りになったら、暗いムードを感じるのではないかと思います。マスコミでは倒産とか閉店のニュースばかり流れますし。個別には、もともと顧客がついていたお店では既に売上が回復しているところがあったり、ロックダウン中もECで買い支えられて出荷が追いつかないほど忙しいお店があったりと、暗い話ばかりではないです。倒産や閉店も、よく調べると、コロナだけが原因だろうか?と思うケースもあるように思います。
さて、外食や旅行のほうはどうですか? 

上月:ヨーロッパではこの夏、全く泊りがけの旅行に出かけなかった人と、気をつけながらも国内外の旅行を楽しんでいた人とに分かれていたように思います。 

 

福徳社:ロックダウン後も、意外と混んでいたところもあるんですよね?その話は、次回の対談でお伺いします。

 

【対談第4回】「旅行と外食、意外と混んでいる所」に続く

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