前回のつづきで、観光客を呼び込み、それに伴い経済的にも恩恵を得るためには、言い換えれば“お金を落としてもらう”には、宿泊しても行きたいという理由を作る必要があるように思うのですが、その際に注目すべきものは、“地元の人も使い続けているもの”のように思います。

地元の人がお金を落としているものがあるとすれば、それはそれで価値があるものだと思われます。
詳しくはいずれお話しするとして、米沢市内にも奈良県内にも地元の人だけに、局地的に高頻度で食べられているもの、飲まれているもの、使われているもの、習慣化されている事柄など、“その土地に定着しているもの”があります。
そうした“地元の人には当たり前”なものは、特別な志向を持っている人は別として、ごく一般的な観光客には分かりにくいものです。
逆に観光客の中には、そうした他の多くの観光客が知らないであろう事柄を体験したいという人も少なからずいるように思われます。

地域おこし・街おこしは、箱モノ・商品・キャラクターを作るだけでなく、この辺りまでを含めて考える必要があるように思わされ、同時になぜかこの夏に訪れた“呉”を思い出した、今回の関西出張の帰路でした。(了)