前回の続きです。ローソンには(ファミリーマートも同様です)“量”だけではなく“質”の高い立地への出店が求められる、というお話をしました。しかし、それを行うのは現状ではなかなか難しいものです。それを難しくしている原因を克服することが求められています。その原因とは何でしょうか?
セブンイレブンに2番手以下の企業が劣るものは、“好立地への出店機会に関する情報を収集する力”です。
他の業界で起こっていることと同じことがコンビニ業界でも起こっていると仮定すると、好立地への出店機会に関する情報は、業界トップの会社にまずは行くものです。
コンビニといったら、普通の人はまずセブンイレブンを思い出すはずです。セブンイレブンが断ると、その情報は2番手の会社に行きます。平均日販に差があれば、普通は高い方が有利です。現状に甘んじて待っているだけですと、2番手以降の企業がセブンイレブンに優る立地への出店数を劇的に増やすことは期待しにくいのです。
では、セブンイレブンという名前だけがあれば十分で、ゼブンイレブンには特別なアクションは不要なのか、というと、そうではないようです。
ある筋から聞いた話で、詳しい数字等は書けませんが、セブンイレブンは店舗開発・物件開発のスタッフ数が通常の企業よりも遥かに多く、そのため、特定の地理的領域内の関係者との関係性を強めることができ、その結果、好立地への出店機会に関する情報を把握する確度が高いのだそうです。表に出ることはほとんどありませんが、こうした人々の日々の地道な活動が、セブンイレブンの出店を加速させているということです。
記事によると、“カリスマ経営者が退き、セブンイレブンも以前よりは緊張感が薄れている”とのことです。
それも踏まえて、2番手企業の上層部の方に何かが伝わればと思います。
以上、勝手に書かせていただいた、新聞記事の続きでした。(了)